銀の道の町: カセレスとメリダ
2019.08.11銀の道は、農産物や軍隊、商人の移動のためにローマ帝国によって作られた街道です。北はアストゥリアスのヒホン(Gijón )から、サラマンカ(Salamanca )、カセレス(Cáceres )、メリダ(Mérida )、サフラ(Zafra)などを経由して、南はセビリャ(Sevilla )に至ります。スペイン南北を縦断する交通路として使用されてきましたが、中世以降はサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼の道としても利用されるようになりました。
その銀の道にあるカセレスとメリダは電車やバスで1時間ほどの距離にあります。近くにある2つの町ですが、雰囲気は違います。
カセレスは「エストレマドゥーラの宝石」と呼ばれています。中世の雰囲気がそのまま残る旧市街が世界遺産に登録されていて、城壁に囲まれた旧市街に入ると、時間を逆戻りした気分になります。ブハコの塔や教会、博物館などを見ながら、細い路地をのんびり歩くのがおすすめ。昼間もきれいですが、ライトアップされた夜もきれいです。時間があれば両方見ることをおすすめします。
カセレスの旧市街は電車やバスの駅から歩いて30分ほど。バスやタクシーを利用するといいと思います。駅前は割と近代的な町なので驚くかもしれません。
一方、メリダは、円形劇場、水道橋、浴場、住居、ローマ橋など、ローマ時代の遺跡がたくさん残っています。電車の駅から歩いて見て回れますが、点在しているので結構歩きます。観光案内所で地図をもらって行き方を確認しておきましよう。バスの駅は川の向こうで少し離れています。
有料の遺跡を複数見るなら、共通の入場券を買う方が安くなります。円形劇場は特におすすめです。水道橋は無料で見られます。セゴビアのものより小さいですが、なかなか見ごたえがありました。ローマ橋もきれいです。
夏場はかなり暑いので、暑さ対策必須です。春や秋なら快適に見られるでしょう。銀の道の2つの町、機会があれば是非訪れてみて下さい!
Teatro romano de Mérida