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まるで火星?!オレンジ色のベールに包まれたスペイン

2022.03.24

先週の月曜日から水曜日にかけて、カナリア諸島バレンシア、アリカンテ、ムルシアなどを中心にスペインの多くの場所がオレンジ色のベールに包まれたような状態になりました。

 

ニュースには“calima”という言葉が何度も登場し、SNSでも「空がオレンジ色だ」、「火星の風景みたい」、「ダカール・ラリー」、「(映画)のマッドマックスの世界だ」など、この状態に関する写真や投稿が目立ちました。写真を見ると、まるでオレンジ色のフィルタをかけた感じでした(もちろんフィルタはかかっていません)。

 

実は、このオレンジ色のベールの正体は、空中に巻き上げられたサハラ砂漠の砂の細かい粒子。

 

“calima”は空気中にほこりや砂の粒子が浮かんで、視界が悪くなる現象のことを指します。

 

日本語だと「霞(かすみ)」となるでしょうか。

 

日本でも、この時期は中国からの黄砂などで景色が霞むことがありますね。

 

スペインでも低気圧などに乗ってサハラ砂漠からの砂が飛散してくることがあり、
それ自身は珍しいことではないのですが、今回はその程度の激しさや期間の長さで「異例」だったようです。

 

砂の粒が風にのって飛んでくるので、黄砂と同様、視界が悪くなるだけでなく、目や喉に違和感を引き起こしたり、建物や車の上に積もったり、雨が降れば茶色い雨になったりと、様々な影響を与えています。

 

今回の“calima”はスペインだけでなく、フランスやベルギーなどさらに北の地方にも流れていったようです。

 

空がオレンジ色になるほどの量の砂ぼこりが飛んでいるとすると、窓や車、洗濯物など、いろいろ大変なことが多そうです。

 

スペインがアフリカと近いことを思い出させる現象でした。