ヨーロッパ唯一の砂漠はスペインにある!?
2020.11.11
砂漠と聞くと中東などの砂漠を思い出す人が多いと思います。
ヨーロッパにも砂漠があるとしたらどこにあると思いますか?
たとえば、イタリアのトスカーナ地方のアコナ砂漠やルーマニアのオルテニア砂漠地帯は「砂漠」と呼ばれていますが、専門的に言うと「砂漠」の定義は満たしていないのだそうです。
唯一、ヨーロッパで「砂漠」の定義を満たしている場所はスペインにあります。
その場所はアンダルシア州のアルメリアにあるタベルナス砂漠(desierto de Tabernas)。
アルメリアは地中海に面した小高い町で、白い建物が立ち並ぶアンダルシアらしい町です。
そこから車で北に30分ほど行ったところにタベルナス砂漠があります。
広さは280平方キロメートル。
年間降水量が250ミリ以下(東京の年間降水量平均は約1530ミリ)、年間日照時間が3000時間以上、夏の最高気温は50度に達するという過酷な環境によって作り出された乾燥して荒涼とした風景が広がります。
山や谷、水によって削られた溝など、様々な地形を見ることができ、まるで野外の地質博物館のようです。
何種類かの動物や植物が生息しており、世界でもここにしか生息していない種もあるそうです。
この荒涼とした風景が西部劇の格好の舞台として選ばれ、1950年代からは映画のロケが行われ始めました。
特に1960年から70年代にかけて多くの『マカロニ・ウエスタン』と呼ばれる西部劇が撮影され、クリント・イーストウッドやセルジオ・レオーネ監督の作品、『アラビアのロレンス』、『クレオパトラ』、『インディ・ジョーンズ』などのロケも行われたそうです。
現在では、Oasys MiniHollywoodというテーマパークがあり、西部劇、動物園、ウォーターパークの3つのゾーンに別れています。西部劇ゾーンでは当時のロケのセットや西部劇ショーが楽しめます。
また、タベルナス砂漠は星を見るにも最高です。街灯や照明などの光がないため、天体観測には理想的な環境になっています。闇の中で降るような星を見ることができそうです。
ひと味違った場所を訪れたい人にはぴったりかもしれません。
ぜひ、行きたいところリストに入れておいてください。