Blog ブログ

スペインのエイプリルフール

2018.12.28

今日はスペインのエイプリルフール(Día de los Santos Inocentes)です。通常は4月1日と知られていますが、スペインでは12月28日です。聖書には、イエス・キリストの誕生に嫉妬したヘロデ王が、自分の権力の座を奪われる恐怖心から罪のない生まれたばかりの幼子達を片っ端から殺した日と記されていますが、そんな凄惨な日と中世時代にスペインにあった別の祭(Fiesta de los Locos)とが合わさって、現在のエイプリルフールに確立したと言われています。

 

子供達は、モニゴテ(monigote)と呼ばれる人の形に切り取った紙を、相手に気づかれないように背中に貼りつけていたずらする習慣(inocentada)がありますが、この日ばかりは無礼講で怒られません。背中に貼られた人を見つけたら、「inocente!」と叫ぶと貼られた人も笑って許してくれます。その他にも、お砂糖と塩をすり替えたり、たわいのない嘘をついたり至って平和な日なのです。このエイプリルフールは、スペインのみならず、メキシコ、エル・サルバドル、ヴェネスエラなどのラテンアメリカの国々でも共通です。

 

ただ、ひとつだけこの日に注意しなければいけないことがあります。それは「お金の貸し借り」です。冗談の日にお金を貸して戻ってこない、そんなことが起こらないよう絶対にお金のやり取りをしてはいけない日なのであります。