スペイン、企業のクリスマスの食事
会はクリスマスギフトへ移行
2021.12.17
クリスマスから年末年始にかけては、集まって食事をすることが増える時期ですね。友達や恋人、家族などと集まって食事をするのは楽しいですよね。これはスペインでも同じで、この時期は家やレストランで集まって食事をすることが増えます。
スペインでは企業でも従業員に対する感謝とサービスとしてクリスマスに食事会をするところが多いようです。これは、cena (comida) de Navidad de empresaと呼ばれています。また、従業員に飲み物や食べ物をバスケットや箱に詰めたクリスマスギフト(cesta de Naviddad)を送る企業も多いです。
しかし、新型コロナウイルスの影響で去年は食事会はほぼなし、クリスマスギフトどころではないという状況でした。今年は少し落ち着いてきたものの、オミクロン株の登場などでクリスマスの食事会をクリスマスギフトに変更する企業が増えています。
たくさんの人が集まって食事となると感染の可能性が高まってしまうので避けたい、でも苦しい時期にがんばって働いてくれている従業員に感謝したいという企業がクリスマスギフトに変更し、それに当てる予算も例年より増やしている企業が多いそうです。
たとえば、あるギフト業者によると、食事会のキャンセルでクリスマスギフトに切り替えた企業からの注文が急増しており、売上は15%増加、注文の平均金額も去年の2倍になっているそう。企業の社会的な責任を意識して、障害者や経済的に苦しい人にギフトを寄付したり、修道院のギフトを購入したりする企業もあります。
大企業は供給不足や流通業者のストなどを見越して前もってギフトを注文しているところが多いですが、中小企業ではギリギリに注文してくるので、この時期ギフト業者は忙しくててんてこ舞いの様子です。
ちなみにギフト業者はクリスマスの時期だけ働いて儲けているようなイメージがあるかもしれませんが、実際には、クリスマスが終わると返品対応などがあります。そして、来シーズンに向けて関係業者と打ち合わせ、新しいギフトを企画し、カタログを作り、ウェブサイトを更新するなど、1年を通して仕事をしています。
クリスマスギフトもいいですが、気兼ねなく人と会って食事を楽しめるようになる日が早く来てほしいですね。