Blog ブログ

“Sacarle a alguien las castañas del fuego”は日本語で言うと?

2020.12.08

 

秋から冬にかけて美味しくなるものの一つに栗(クリ)がありますね。

日本ではあまり栗の屋台を見かけることはありませんが、スペインでは秋になると焼き栗の屋台が通りに出てきます。

栗の屋台はスペインでは秋の風物詩と言えるかもしれません。

今年は新型コロナウイルスが栗の屋台にも影響しているのでしょうか…

 

さて、そんな栗を使った表現の一つが

“Sacarle a alguien las castañas del fuego”

です。

 

文字通りの意味は「(誰かに対して)火から栗を取り出す」

これを日本語にするとぴったりの表現があります。

 

「火中の栗を拾う」

 

意味は

他人の利益のために(自分には利益がないのに)危険を冒すこと、他人のためにあえて困難なことに身を投じること、他人のために危険を冒してひどい目に合うこと

 

由来は、イソップ童話をもとにフランス人の詩人ラ・フォンテーヌが書いた寓話にあります。この中で、サルにおだてられたネコが火の中の栗を拾って痛い目に会ったことがこの表現のもとになっているそうです。

 

<例文>

 

En cuanto Ana no tiene dinero acude a mí para que le saque las castañas del fuego.

アナはお金がなくなるとすぐに私のところに来て、問題を解決してもらおうとする

 

No puedes esperar siempre a que los demás te saquen las castañas del fuego.

いつも人が問題を解決してくれるのを待っていてはいけない

 

Mi padre nos sacó las castañas del fuego al prestarnos dinero para comprar la casa.

父は家を買うお金を貸してくれて私達を窮地から救ってくれた

 

Él es quien se encarga de sacar las castañas del fuego.

彼は火中の栗を拾う役だ(人の尻拭いの役目だ)

 

 

栗は美味しいですが、火中の栗を拾うのはなるべく避けたいですね。