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スペインの彗星Rosalía、アメリカの「Coachella」で輝く

2019.04.18

米カルフォルニア州インディオで開催された世界最大規模の野外音楽フェス「Coachella(コーチェラ)」。今最も注目されているスペイン人アーティストRosalíaも出演!

彼女はまだ25歳。世に出したアルバムは2017年の『Los ángeles』と2018年の『El Mal Querer』の2つのみ。ファースト・アルバムを出した頃からめきめきと頭角をあらわし、カンテをポップ音楽として昇華していく「Nuevo Flamenco」の担い手になっていくのか、と思いきや、James Blakeとのメランコリックなコラボ曲「Barefoot in The Park」や3月末に解禁されたばかりのJ Balvinとの「Con altura」など、彼女がここまでの国際的スターに急成長するとはスペイン人でも予想ができたでしょうか。ただ、フラメンコの名曲をカバーしながらも、アンダルシアの土着の伝統とはある意味で対極の位置にある都会的なテイストを織り交ぜて見事に世界観を築いたのは、彼女の才能。その独創性の答えが今回のアメリカの大舞台、と言えるかも。特に『El Mal Querer』のシングルや「Con altura」のビデオクリップやファッションにも創意工夫が満載で見ていて飽きないんですよね。『El Mal Querer』に関してはスペイン文化好きが観てもま〜楽しい(革新的過ぎ、で好き嫌いは分かれそうですが)。

さてコーチェラでは2日目の4月13日(土)にJ Balvinと話題のレゲトン曲「Con altura」を熱唱しました。しかし上述の通り「フラメンコ」を変奏させる持ち味の彼女は、前日に1970年代のフラメンコ・ロックの姉妹ドゥオ、Las Grecasの「Te Estoy Amando Locamente」を披露。フラメンコの変化の歴史を象徴する1曲をアメリカに持ってくるのがまたカッコいい。

 

そして彼女自身の楽曲として『El Mal Querer』収録「Pienso en tu mirá」「Que no salga la luna 」「A ningún hombre」を歌い、見事に着こなした輝く赤革の衣装で観客を魅了。そしてメディア『20 minutos』が伝えるところによりますと、コーチェラの20年の歴史の中で、「フラメンコ」に分類される曲が奏でられたのはRosalíaが初とのこと! です!

ちなみに「Rosalía」の名前は本国スペインだともう知らない人はいないのでは、くらいの絶大な知名度です。ADELANTEのネイティブスタッフも「曲そのものは知らないけど名前は有名だよね」という反応。なので、彼にここぞとばかりにいくつかのミュージック・ビデオを見せたら目を丸くしていました。