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スペインの女性参政権獲得の歴史

2019.03.07

3月8日は国際女性デー(Día Internacional de la Mujer)。全世界で女性の地位を向上させるためのイベントや抗議デモなどが行われます。スペインは、2018年の国際女性デーで530万人の女性たちがゼネストに参加し、数百本の列車が24時間ストライキで運休するなどの出来事がありました。

 

イベリア半島の女性の権利において歴史的に重要な出来事の1つ、それは参政権です。第二共和政の時代の1933年11月19日、この国で初めて女性たちが投票に参加しました。しかしそこまでの道のりは容易ではありませんでした。

 

女性たちの選挙への参加の是非については、1931年から共和国の議会で議論が繰り返されてきました。この時、初の女性代議士として選出されたクララ・カンポアモールが筆頭となり、女性の参政権を強く主張したのでした。

 

カンポアモールと彼女を支持する大勢の女性たちの抗議により、同年、国会で修正案が提出され、1931年10月1日が女性たちの選挙の日と制定されます。けれども実際に投票が行われたのは1933年でした。

 

この1933年11月19日という歴史的な日、680万人のスペイン人女性が自由意志での選挙に参加したと云われています。そして3年後の1936年、再び女性たちは選挙に行けるはずでした。けれどもその当時に勃発したのがスペイン内戦。独裁政権の頂点に立ったフランシスコ・フランコは女性の選挙権を奪ってしまいます。その後の女性の選挙権の回復は、フランコが死亡して2年後の1977年まで待たなければなりませんでした。