ネイティブでも間違う?!
スペイン語ネイティブがよくする7つの文法的なミス
2022.08.06
スペイン語を勉強していると、間違いはつきもの。
ネイティブのように話したり、書いたりできたらなあ、と思うこともあると思います。
でも、ネイティブもいつも文法的に完璧とは限りません。
文法的には間違いとされているけれど、実際には多くのスペイン語ネイティブが口にする表現があったりします。
「あれ?これでいいの?」と思ったりしますが、そういうことがあると知っていれば戸惑うことが少なくてすむと思います。
では、見ていきましょう。
1. Laísmo, leísmo(レイスモ、ライスモ)
laísmo / leísmoという言葉を耳にしたことがある人は多いと思います。
laísmoは三人称の女性の間接目的語であるle, lesの代わりに直接目的語の代名詞la, lasを使う現象、leísmoは本来なら直接目的語の代名詞lo, los, la, lasを使うべきところに間接目的語の代名詞le, lesが使われる現象を指します。
詳しくはこちらのページを参照してください。
直接目的語と間接目的語の代名詞の使い方は地域によって違いがあります。
これらの現象はカスティーリャ・イ・レオンなどでよく見られます。
2. Dequeísmo(デケイスモ)
こちらは、従属節を導く接続詞であるqueの前に不必要なdeを入れてしまう現象です。
正しくない文
Pienso de que va a hacer buen tiempo mañana.
Es fácil de que lo hagamos.
正しい文
Pienso que va a hacer buen tiempo mañana.
明日はいい天気になると思う
Es fácil que lo hagamos.
私達がそれをするのは簡単だ
3. 命令形の代わりに不定詞を用いる
二人称複数の人に対する命令で、命令形の代わりに動詞の不定詞が用いられることがよくあります。
Escuchar. (正しくはEscuchad.「聞いて」)
Poneros el pijama.(正しくはPoneos el pijama.「パジャマを着なさい」)
4. 「:」のあとの大文字
「:」はスペイン語ではdos puntosと呼びます。
日本語ではコロンと呼ぶことが多いと思いますが、コンマよりも長く、ピリオドよりも短い文章の区切りを表します。
「:」の後ろは小文字で書くのが正しいのですが、大文字で書かれているのをよく見かけます。
ただし、「:」の後ろに引用が来る場合は大文字にします。
5. 不規則動詞の活用の間違い
スペイン語で悩ましいことの1つが不規則動詞の活用ではないでしょうか。
ネイティブも間違うことが多いようです。
たとえば、動詞andar(歩く)は不規則動詞で、三人称単数の点過去形はanduvoですが、andóと言う人が多いそうです。
活用はしっかり覚えましょう!
6. モノや人の存在を表す動詞haber(~がある)の使い方
「~がある」というときに使われる動詞haber。Hay ~の形はおなじみだと思います。
Hay un libro sobre la mesa.
机の上に1冊の本がある
Hay tres libros sobre la mesa.
机の上に3冊の本がある
このように後ろに来るモノや人が単数でも複数でも動詞は三人称単数形が使われるのですが、後ろに複数のモノや人が来る場合の過去形で三人称複数形を使う人が多いそうです。
正しくない文:Hubieron problemas.
正しい文:Hubo problemas.(点過去)「問題があった」
正しくない文:Habían problemas.
正しい文:Había problemas.(線過去)「問題があった」
7. a parteそれともaparte?
一語で書くのか、二語で書くのか迷う単語がスペイン語には結構あると思います。
その代表例がaparte(別にして、別の、の意味)。副詞でも形容詞でも使われますが、一語で書きます。
ついa parteと書いてしまう人が多いそうですが、a parteは前置詞のa と名詞のparteが組み合わさったものです。
Esta chica es un caso aparte.
この少女は別のケースだ
Estas medidas benefician a parte de los trabajadores
これらの対策は労働者の一部に恩恵を与えている
日本人でも漢字を間違ったり、言葉の使い方を間違ったりするので、それと同じですね。
スペイン語は多くの国で話されている言葉なので、文法的な用法に幅があるのも当たり前なのかもしれません。
ネイティブの表現で「あれ?」と思ったら確認してみてください。