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ヴァンピングとは?

2018.12.18

Vamping(ヴァンピング)という言葉をご存知ですか?10代の子供達が、不眠不休で夜通し携帯やタブレット、パソコンなどを使うことを意味しています。言葉の由来は、夜活動するVampire(ヴァンパイア)から来ています。現代の先進国の場合、8歳から12歳までの子供の65%が携帯を所持しており、その使用の低年齢化にも注目されています。とにかく半数以上の子供が、インターネットを通じて誰かと繋がって会話をしたり、情報を仕入れたりアクティビティを利用している訳ですが、なぜ寝る時間を削ってまで依存してしまうのでしょうか?理由は幾つか考えられますが、一つ言えるのは大人でさえも十分ハマりやすいものだということです。もはや、日常生活を破壊する威力を持つ「Vamping」は、一時もパソコンのモニターから人間を離れられなくさせることが可能なのです。

 

 

現代の10代の子供達には、時間の余裕がありません。学校の後も習い事が多すぎて友達と過ごす時間も極端に減っています。Vamping することによって寝不足になろうが、翌日寝坊しようが、彼らは少しでもその時間を取り戻そうと本能的にしているのではないのでしょうか。あと、夜は親の監視がぐんと減ります。普段鬱屈している子供たちが思い切り羽を伸ばせる時間は、両親が寝静まった真夜中しかないのです。

 

 

 

また、グループに属していないと不安になる傾向もあるようです。この Vamping がますます若者の間でポピュラーになる理由には、この夜更かしには仲間が必要ということです。むしろ仲間がいてこその活動ともとれ、昼間一緒に遊んだりコミュニケーションが取れない分、真夜中に取り戻すといった具合です。Vamping がもたらす様々な障害は大きく、疲れ、眠気、やる気のなさ、学習能力の低下、集中力の低下、キレやすくなる、肥満、免疫力低下・・・などきりがありません。また睡眠ホルモンメラトニンが、上手く働かなくなることから、身体は不調を極めさらには鬱を引き起こすまでにもなっていくのです。パソコンや携帯の画面を見続けることで視力低下もありうるでしょう。

 

では、どのようにしてこの vamping を防ぐことが出来るでしょうか?インターネットは本来人間の生活を豊かにする為に開発されたのであって、潰すものではなかったのではなかったでしょうか。依存ではなく、ただの娯楽の一つとしてシンプルに扱えないのでしょうか?アメリカの睡眠研究連盟によりますと、以下の事を守るとヴァンパイアのような子供が減るそうです。

 

●使用時間を決めて必守する。

●食事時や、家族団欒の時間も使用しないよう義務付ける

●家族となるべく会話する

●携帯電話を自分の部屋に持って入らない

●パソコンを部屋に置かない

●親が見本となるため、これらの事は子供だけに押し付けず親も率先して実行すること

 

 

このような単純な事ばかりですが、子供は親の背中を見て育つもの。簡単に見えて難しい項目を守れたら、子供は Vamping しなくなるかもしれません。

 

 

スペインでも問題になっている Vamping 

 

普通に携帯を持っているスペインの子供達、もはや持っていない子供を探す方が難しいほどです。SNS もお手のもの、パソコン機能も上手に使いこなしてプログラミング教室も大盛況。小学校高学年から日本同様、一人ずつにタブレットが貸し出され、授業でインターネットの使い方を学びます。わかっているつもりでも、つい誘惑に負けてしまって、何時間も携帯やパソコンの前にいる子供達がいる中で、セーブしていくのはやはり親しかいません。日本もスペインも同じ悩みを親は抱えているのです。