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時間の錯覚

2018.08.04

2018年8月2日 EL MUNDO Web 記事より

 

なぜ旅行は行きより帰りの方が時間が短く感じるのでしょう? Efecto viaje de vuelta(リターン・トリップ・エフェクト)という言葉をご存知ですか?

 

瞬く間に過ぎてしまう時間、永遠に続くかのような長い道のり・・・なぜ同じ距離でも、旅行は行きより帰りの時間の方が短く感じるのでしょう?この謎を、スペインの説明心理学専門機関 enpositivo psicología によって謎解きされた結果、人間の感情認知が大きく関係しているそうです。人は未経験のことがらに対して不安を感じる傾向があり、時間が長く感じるのだそうです。逆に1度でも経験済みの道のりは、時間が早く過ぎたかのような錯覚を脳が起こすのだそうです。加えて、旅行に対する期待の感情のせいでドーパミンが増えてさらにエモーショナルになっている相乗効果もあるようです。

 

例えば、人は悲しい場面に出くわすと、非日常性ゆえに感情移入して時間の進みが遅く感じるそうです。また楽しいと時間が過ぎるのが早く、その反対もあることは言わずもがなですね。これらがアメリカの3人の教授によって説かれた「Efecto viaje de vuelta」と呼ばれる現象なのです。面白いことに、旅行だけではなく映画を鑑賞する時も同様で、初めて見る映画と2度目の映画の感じ方の違いはこのエフェクトと似ています。物事を楽しみたいという感情が、メンタルの時計の針を早めることが出来るのです。