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スペインUber、タクシー業界と対立の中でも業績好調

2019.09.02

配車サービスの規制を求めるタクシー業界との対立の中、大手配車サービスUber Systems Spainの2018年度の業績は好調で、前年度の約5倍にあたる979,914ユーロの利益を上げました。

 

Uberのサービスを利用するには、スマホにアプリをダウンロードするか、ウェブサイトを利用してアカウントを作成後、利用したいサービスを選択、行き先を入力して配車を依頼します。待ち時間やルート、料金などが明確なことから利用者が増加中。さらにUberでは、人の輸送だけでなく、食事や製品の輸送なども行っています。日本では、東京、大阪、京都、神戸の他、いくつかの都市でサービスの利用が可能です。

 

スペインのタクシー業界は、配車サービスに対する「VTC (vehículos de transporte concertado):運転手付き貸し切り車両」の営業許可証が多く発給され過ぎているとして反発。2018年には主要な道路を占拠して、バルセロナやマドリードなどで大規模なストを行いました。これにより、政府は自治州や市町村に4年の間にVTCの許可証の規制を導入するように通達。タクシー業界はさらに早期の規制を求めています。この背景には、タクシーの営業許可の交付料が高いことや、新規の交付が停止されており、新規参入するには既存の営業許可を高額で購入する必要があるなどの状況があるようです。

 

タクシー業界のストの間、タクシーは利用できないため、皮肉なことにタクシーを使用したい人たちは配車サービスを利用せざるを得ず、それまでこのサービスを利用したことがなかった人たちがアプリをダウンロードし、ダウンロード数が急増したそうです。これもUberの好調な業績と関係しているかもしれません。

 

タクシーと配車サービスの対立はすぐには解決されそうにないですが、利用者側としては両者がうまく共存できる状況になればと思います。