Blog ブログ

世界最古の運搬橋ビスカヤ橋

2018.08.30

バスク州ビスカヤ県はビルバオの、ポルトゥガレーテ地区とゲチョ地区を結ぶネルビオン川に架かっている世界最古のビスカヤ運搬橋(うんぱんきょう)通称ビスカヤ橋は、125年前の1893年に開通しました。建築家のアルベルト・パラシオによって設計され、ヨーロッパにおける産業革命期の革命的建築物と言われたこの橋は、125年経った現在も変わらず、その凛とした美しさを保ち続けています。

 

【ビスカヤ橋のはじまり】

 

高さ61メートル全長160メートルのビスカヤ橋は観光名所としても有名ですが、ゴンドラを吊り上げて川の対岸まで人や車を輸送するこの橋は、バスク地方の発展に大きく関わったと産業カウンセラーのAlfredo Retortilloは言及しています。1893年に開通時「新しいバスクが橋によって始まった」と、町の人々はもちろん橋の建設に携わった関係者達までもが祝賀したのでした。

 

【ビスカヤ橋は文化のモーター】

 

この橋は、ビルバオの町のシンボルであり、バスク地方の窓のような役目も果たしているのです。そこから見える景色は綺麗で壮観で、2006年7月13日にはユネスコの世界遺産に登録されたほどです。

 

毎年多くの観光者が来ますが、橋の看板にある通り、建設時から現在までアメリカの人口以上の多くの観光客が訪れているそうです。「この橋はビスカヤの入り口でもあり、世界への出口でもある」と、ゲチョ市市長のImanol Landaも語ります。彼は、イギリスの建設家であるNorman Foster氏が、この橋のことを「時を超越する作品」と絶賛していたことを今でも覚えているそうです。

 

産業発展に役立ったビスカヤ橋ですが、橋の管理会社El Transbordador de Vizcaya によると、安価な料金で橋の鉄柵伝いに渡ることができるチケットの販売もしており、ガイド付きの解説やツアーなどもあるそうです。また、125周年記念の楽しいイベントやスポーツ競技なども計画されています。

 

元々は、ポルトゥガレーテ地区とゲチョ地区を結ぶためだけの目的であり、3年の月日をかけて建設され、今なおビルバオの街に君臨し続け、さらには各国で運搬橋のモデルとなったビスカヤ橋。これからも世界中の皆から愛され続けることでしょう。

 

 

運搬橋(うんぱんきょう)とは、橋の形式の1つである。川を跨ぐ背の高い構造物からゴンドラが吊り下げられており、歩行者や自動車はゴンドラに乗って対岸まで移動する。船の航行を妨げないように工夫された形式である。(Wikiperia より)