スペイン版今年の言葉2021
2021.12.24
毎年、年末になると日本では今年の漢字が選ばれますね。
2021年の漢字は「金」でした。東京オリンピック・パラリンピックでの日本人の活躍や大谷翔平選手の活躍、またコロナ禍でお金の話題が多かったことなどからこの漢字が選ばれたようです。
さて、スペインでも年末になるとRAE(スペイン王立アカデミー)の関係機関のFundación del Español Urgente (FundéuRAE) から今年の言葉が発表されます。
先日、その候補の12の言葉が発表されました。さて、どんな言葉が選ばれたのでしょうか?
Cámper:キャンピングカー
コロナ禍で旅行のスタイルも変化し、混雑を避けて車で旅行する人が増え、キャンプを楽しむ人も増えました。キャンピングカーを購入する人も増えているようです。un cámperと男性名詞として使われることが多いですが、una furgoneta cámper(キャンピングバン)としてuna cámperと女性名詞になることもあります。
Carbononeutralidad:カーボンニュートラル
日本でも「カーボンニュートラル」という言葉がよく聞かれるようになりました。温室効果ガスの排出量をゼロにすること、つまり、排出量から除去量を差し引いて合計の量をゼロにするという意味でCOP26の主要なテーマです。neutralidad en carbono / carbononeutralidad / carboneutralidadといくつかの表記の仕方があります。
Criptomoneda:暗号通貨、仮想通貨、クリプトカレンシー
暗号技術を使用して仮想空間(インターネット上)で使用するように作られた金融資産のこと。
Desabastecimiento:供給不足、不足
ある製品や品物が不足すること。コロナ禍で特に半導体などの不足が顕著になっているため、この言葉がよく使われています。
Ecoansiedad:気候変動に対する不安
気候変動に対する関心や不安も近年高まっています。気候変動で起こるであろう事象が精神的に及ぼす影響や不安を意味する言葉です。
Fajana:火山性物質によって海辺にできた新しい陸地
9月19日からカナリア諸島のラ・パルマ島で噴火が始まり、現在も噴火が続いています。噴火が長期化して多くの人に知られるようになったことから、カナリア諸島や火山のある地域だけで使われていた言葉が一般的になり、新しい意味を持つようになっています。fajanaもその1つで、火山性物質によって海辺にできた新しい陸地を意味するようになりました。
Megavatio:メガワット
スペインの2021年を代表する出来事の1つが電気代の上昇でした。日々値上がりする電気代が話題になり、「megavatioあたりの価格が〜」という話がよく聞かれます。luzは「電気代」の意味でよく使われます。
Metaverso:メタバース
meta-「高次の、超越した」と-verso「(universo)宇宙」から作られた造語。オンラインに構築された仮想空間とそのサービスを意味します。
Negacionista:否定主義者
元々はホロコーストなどの歴史的事実や気候変動などの事実を否定する人を指す言葉でしたが、今回この言葉が今年の言葉として取り上げられたのは、「新型コロナウイルスの存在や影響を否定したり、ワクチンの効果を否定する人」という新型コロナ関連の意味としてです。
Talibán:タリバン
イスラム原理主義組織のタリバン。8月15日にアフガニスタンの首都カブールを制圧したことから、情勢が注視されています。
Vacuna:ワクチン
去年から2度目の候補入りです。
Variante:変異株
これも新型コロナウイルス関連の言葉。最近は「オミクロン株」をよく耳にします。
この12の言葉から、12月29日に今年の言葉が選ばれます。
2020年の今年の言葉は“confinamiento”(ロックダウン、外出規制、隔離)でした。
さて、どれが選ばれるのでしょうか?気になる方はFundéuのサイトなどをのぞいてみてください。