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スペインの電力、風力など再生可能エネルギーの占める割合が増加

2019.07.04

近年、環境保全の面から、多くの国で風力や太陽光などの再生可能エネルギーの利用が進められています。ヨーロッパは特に再生可能エネルギーの利用に熱心な地域で、その中でもスペインは再生可能エネルギーによる発電の割合が大きく増加しています。

 

 

スペインの送電関係を担うREE社の報告書によると、2018年の発電の内訳の第1位は原子力発電で21.5%(2017年22.4%)、第2位が風力発電で19.8%(2017年19.1%)。原子力発電は前年からわずかに減少、風力発電は増加しています。

 

 

第3位は石炭による火力発電で14.1%(2017年17.1%)。前年から3%減で、環境の面からは好ましい変化と言えるでしょう。第4位は水力発電で13.8%(2017年7.4%)、前年から大きく増加しています。次いで、コージェネレーション11.9%(2017年11.3%)、複合サイクル10.7%(2017年13.6%)、太陽光・太陽熱4.8%(2017年5.4%)となっています。

 

 

再生可能エネルギーによる発電の割合は40.1%に達し、2017年の33.7%から大きく増加、主に水力発電の増加によるものです。発電による環境や気候への影響の面では、再生エネルギーの割合が増えたことで2018年のCO2の排出量は減少。具体的には、発電による気候変動ガスの排出は前年比で13.8%(6,420万トン)減少しています。

 

 

日本では、2011年の東日本大震災までは火力と原子力による発電が主でしたが、震災以降、原子力発電は大きく減少し、現在では火力による発電が主になっています。再生可能エネルギーによる発電は2018年で約17%、水力や太陽光、バイオマスが中心です。2030年までに再生可能エネルギーの割合を24%にすることを目標としていますが、欧州では32%以上を目標としており、スペインやデンマークでは100%を目指しています。再生可能エネルギーの分野では日本はスペインから学べることが多そうです。

 

 

スペインの風車といえばドン・キホーテのイメージがありますが、ここに風力発電のイメージも加わりそうです。実際にスペインで風力発電の風車を見かけることも多いと思います。羽根のない風力発電機も開発されており、風力発電はどんどん進化しているようです。