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スペインの肉の消費量、新型コロナの影響で増加

2021.07.24

みなさん、肉は好きですか?

スペインのアビラで骨付きのステーキを食べたとき、隣のテーブルに後から来た老夫婦が同じステーキをペロリと先に平らげていたのがとても印象的でした。骨付きの脂身の少ないしっかりとした食べ応えのある肉でした。

 

美味しい肉を食べられるのは幸せなことだと思いますが、肉食を取り巻く状況は少し複雑ですね。良質のタンパク質を含む肉を食べることは体に良いという意見がある一方で、畜産が環境や気候に与える影響から肉食は控えるべきだという意見もあります。

 

この肉食を控えるべきだという意見の影響かどうかははっきりしませんが、スペインでは2012年から2019年の肉の消費量は横ばいかわずかに減少の状態でした。この状況にはっきりとした変化が見られたのが2020年、つまり新型コロナウイルスの流行が始まった年です。

 

2020年の1月の時点では変化はありませんでしたが、2月の時点でははっきりと増加に転じて、前年の同月に対して30%増加しました。2020年全体では前年比で10.5%増でした。一人当たりの消費量で見ると、2019年が45.24キロ、2020年は49.86キロとなっています。ちなみに日本の1年間の肉の消費量は一人当たり30キロ前後なので、スペインの消費量はかなり多く感じられますね。

 

これは、新型コロナウイルスによる外出禁止やバルやレストランの休業で、外食できないために家で食事をすることが増えたからと見られています。外に出られないと食べることが楽しみになるのは理解できますね。

 

地域別で見ると、カスティーリャ・イ・レオン、カスティーリャ=ラ・マンチャ、ガリシアなどの消費量が多く、エストレマドゥーラカナリア諸島の消費量は少なくなっています。

 

スペインでは外出制限も少なくなり、バルやレストランも感染対策を取りながら営業を再開しています。

さて、肉の消費量はどうなっていくのでしょうか。