どうしてスペイン人は大晦日にぶどうを食べる?
2020.08.27
日本では大晦日に食べるものと言えば年越し蕎麦ですが、スペインでは日付が変わる12時に鐘の音に合わせてぶどうを12個食べる風習があります。
日本でゆく年くる年がNHKで放送され、除夜の鐘の音が鳴るのと同じように、
スペインではマドリードのPuerta del Sol プエルタ・デル・ソル広場にある鐘の音がテレビで放送され、その音に合わせて家族や友人とぶどうを12個食べます。
プエルタ・デル・ソルにある鐘の前や各地の広場などにもたくさんの人々がぶどうを片手に詰めかけます。
なぜ12粒かというと1粒のぶどうは新年の月を表すため、12ヶ月分の12個を食べるのだそうです。
この習わしの始まりは、1900年代始めにスペインのあるぶどう農家が、大豊作で余ってしまったぶどうを「幸運のぶどう」と称して、
皆にふるまったことから始まったという説が一般的です。
12粒全てを食べ切ると幸運が訪れたり、願いごとが叶う『uvas de la suerte/幸運を呼ぶ12粒のぶどう』とも言われており、
人々は願い事を祈りながらぶどうを食べるのだそうですが、これが簡単そうに見えて簡単ではありません!
3秒に一度鐘が鳴るのでその音に合わせて食べなければいけません。
これが意外と早く、次々に食べなければ12粒全てを食べるのはなかなかの至難の技です。
鐘が鳴り終わると、各地で花火が上がり、人々はスペイン産スパークリングワインのカヴァで『Feliz Año Nuevo! 新年おめでとう』と言って乾杯します。
これは、スペインが起源とされ、今ではメキシコやベネズエラなど南米にもこの風習が広がっているそうです。
ぜひスペインでカウントダウンを迎える際は、『uvas de la suerte/幸運を呼ぶ12粒のぶどう』にチャレンジしてみてくださいね。
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