スペイン人も患う「バカンス明け症候群」
2020.01.28
皆さま「正月病」になっていませんか〜?年末年始にゆっくり休んだ後の仕事始めは、誰しも憂鬱になってしまうもの。でもそれは勤勉な日本人のみが患うものではありません。スペイン人も患います。休み明けの悲しい気持ちは「Síndrome postvacacional」という言葉があります。特にヨーロッパ圏の人々は長い夏休み明けの9月にこの症候群にかかる人が多いのだとか。
実はちゃんと統計も取られていて、総合人材サービス企業Adeccoの2018年度の調査によると、スペインでは労働者のうち37%が「バカンス明け症候群」を患っているとのこと。3人に1人が憂鬱状態、じゃあ残りの2人はピンピンして休み前と同様に働いているのか、というとそうでもなく、憂鬱な気分とまではならなくても、やはりいつもより疲れやすい、ストレスを感じやすい傾向にあるとのことです。考えてみれば至極当然のことで、特にスペインなどの国は休暇期間が長いので、職場復帰=これまで慣れきっていた環境が変わるに等しいですね。もしかしたら多くの日本人の「五月病」「九月病」「正月病」etc…よりも重い症状の人もいるかもしれません。
Adeccoの調査では、集中力の低下、頭痛、倦怠感など、この症候群によってもたらされる様々な不調は、軽度の場合で2、3日程度〜通常は2週間も続くとのこと!さらに重症化すると数ヶ月続いてしまうとのことで、そうなってくると深刻です。リフレッシュするための休暇が、休暇後に悪影響をもたらすとなれば本末転倒……。
この休暇が長すぎるがために発症する重い症状はどうすれば防げるのでしょうか 。単純な話で、一気に休暇モードから仕事モードに切り替わると「息切れ」するので、休暇の終わる数日前から徐々に体を仕事モードに慣らしていくことが推奨されています。規則正しく朝早くに起きたり、動き回ったりするなど。
月単位で休暇を取ることなんてそうそうない、私たち日本人からしてみると贅沢な悩みかもしれませんね。