どれを見たい?スペインで最も古い6つの建築物
2022.05.05人類は何かを建築するのがとても好きなようです。
古代から様々な文明で多くの建物が作られ、現在まで残っているものもたくさんあります。
スペインに存在してきた多くの文明や文化もそれぞれ足跡を残しており、多くの建物を残しています。世界遺産に登録されているものも多く、観光資源としても貴重な存在になっています。
スペインといえば、サグラダ・ファミリアやアルハンブラ宮殿というイメージが強いかもしれませんが、まだまだ興味深い建築物はたくさんあります!
今回はスペインの最も古い建築物を6つ見ていきましょう!
1. Alcázar de Segovia (セゴビアのアルカサル)
ローマ時代の要塞の基礎の上にアルフォンソ6世によって1155年頃改築され、alcázarと呼ばれるようになったようです。北にエレスマ川、西にクラモレス川が流れ、三方が断崖絶壁になっている地形は要塞にはうってつけと言えます。
優れた要塞であっただけでなく、その美しい姿はディズニー映画の「白雪姫」のお城のモデルになったとも言われており、世界遺産にも登録されています。alcázarはアラビア語で「要塞、城」の意味です。
2. Mezquita de Córdoba (コルドバのメスキータ)
メスキータの建築が始まったのは785年頃でイスラム教のモスクとして建築されました。以降も何度も改築が行われています。2万平方メートルを超える面積を有し、世界最大級のイスラム教のモスクとなっています。
カトリック教徒が勢力を取り戻した13世紀前半には、キリスト教のカテドラル(大聖堂)として使用されるようになり、1523年には礼拝堂が作られました。さらに、16世紀にはメスキータを壊して大聖堂を立てるという計画が持ち上がり、当時のスペイン王カルロス1世は計画を承認してしまいます。このため、イスラム教の建物の中にキリスト教の大聖堂が存在するという、珍しい建築物になっています。世界遺産。
3. Santa María del Naranco(サンタ・マリア・デル・ナランコ教会)
スペイン北部のアストゥリアス州のオビエドにある古い王宮で、842年にラミロ1世の命で建築され、10世紀初めから11世紀半ばまでは教会として使用されました。
建築様式はプレロマネスク様式で、特にラミロ1世の名前から「ラミレンセ様式」とも呼ばれます。世界遺産。
4. Torre de Hércules(ヘラクレスの塔)
スペイン北部のガリシアのラ・コルーニャの丘に立つ灯台で、世界唯一のローマ様式の灯台であり、世界で最も古い現役の灯台でもあります。1世紀に建築されたと言われ、当初の高さは36メートルでしたが、何度もの改築により現在では約50メートルになっています。世界遺産。
5. Castro de Santa Tecla(カストロ・デ・サンタ・テクラ)
ガリシアのア・グアルダ近くの集落の跡で、1世紀ごろには5000人ほどの人が住んでいたそうです。現在でもとてもよい状態で建物が残っています。
6. Naveta des Tudons (ナベタ・デス・トゥドンス)
メノルカ島で最も有名な先史時代の建造物であり、ヨーロッパで最も古い建物と言われています。作られたのは紀元前1000年頃で、メノルカ島のタライオティック文化に属しています。手で持てるくらいの大きさの石を積み上げて作られており、発掘調査で内部から様々な年齢の人の骨と持ち物が発見されました。船をひっくり返した形をしており、名前もそこからきています。
要塞や灯台、教会やお墓、集落の跡などさまざまな古い建造物が見られるスペイン。
ここに挙げた以外にもたくさんの古い建物があります。
興味のある人はスペインに行ったらいろいろ見てくださいね。