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山形大の研究グループが新たに発見!143点のナスカの地上絵

2019.11.19

ナスカの地上絵はペルー旅行の定番スポット。上空からしか見ることのできない巨大な絵を、生きている間に一度は見ておきたい、と思う方も多いのではないでしょうか。

 

さてナスカの地上絵に関して先日、とても興味深いニュースが発表されました。山形大の研究グループが、AI技術を駆使して、なんと新たに143点の地上絵を発見したとのことです! そこに描かれていたのは、これまで見つかっているのと同様でやはり動植物(人間、鳥、魚など)。あらかじめすでに見つかっている地上絵のデータを学習させたAIに、空撮写真を読み込ませることでこれらの地上絵は発見されました。おおよそ紀元前100年ごろから紀元前300年ごろに描かれたとされ、大きさは全長5メートル〜100メートルと様々。道に沿って描かれていた小ぶりのものは旅の道標として利用されていたり、大規模なものは儀式のために描かれてたりされていたのではないかと推測されています。

 

山形大の研究グループはナスカ地上絵の分析に大きく貢献しています。今回の新発見があるまでは、これまでに見つかっていた地上絵は70点ほどでしたが、そのうち半数以上の47点は同大学が発見したもの。驚くべきことに、現在もナスカ台地で現地研究を続けているのはこの大学だけだそうです。その功績はペルー政府も公認しており、今後、研究グループはペルー政府と連携して、さらなる分析を進めるとともに、地上絵の保護政策にも取り組んでいくとのこと。日本の研究グループが最先端技術の活用とともに、ペルーの歴史文化遺産保護のために大きく貢献したというこの事実は素晴らしいですね!

 

最も話題となっている頭に3つの飾りをつけた人型の地上絵は、全長5メートルと小ぶりなもの。「ナスカの地上絵ははるか上空からしか拝めない」というこれまでの常識が覆されました。最終的には地上絵の分布図の作成を研究チームは目標にしています。

 

それにしてもナスカ人たちの文明力の高さに改めて感心するばかりです!