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カタルーニャの町カラフェルで発見されたダリのタイル

2020.01.08

カタルーニャ州タラゴナ県カラフェルで、新たなダリの作品が発掘されました。見つかったのは、ちょうど修復作業中のカラフェルの町役所「Masia Vilarenc」の建物内。同町在住の考古学者、ジョセップ・ポー氏は、敷地内の噴水の側の壁に飾られている、6枚の一連のタイルに目を止めました。そのタイルのデザイン、色使いからして、それは専門家の目からすれば疑いようもなくダリの手によるものだったのです。そしてタイルによくよく目を凝らして見ると……なんと「Dalí」の署名までしっかり入っていました。つまりこれらのタイルは、ずっとダリの作品と来訪者たちに認識されることなく、長らくそこにあったということになりますね!

 

詳しい調査が始まり、その6枚のタイルはダリが創作したセット作品だということが判明しました。そして未発表作品ではなく、かつては、1954年に彼が手がけた別の連作の一部であったこともわかりました。

 

見つかった6枚のタイルは20cm×20cmの正方形で、地中海らしいモチーフ(ヒトデや太陽)や色(群青や黄色)が描かれています。それぞれ相反する3組のペアになっていて、樹木の太陽(生)と海中の星=ヒトデ(死)、放出する武器(戦争)と白い鳩(平和)、矢(武器)とギター(音楽)で構成されています。そしてこの連作をダリに制作するよう勧めたのは、モーリス・デュシャンだそうです。もともとは6タイルが2セットあったはずのシリーズで、町役所のかつての所有者は片方のみ獲得し、噴水隣の壁に飾ったという経緯です。

 

カタルーニャの町の何気ない風景の中に実は溶け込んでいたダリ!

 

 

 

 

 

ところでダリに関連して、来週の1月18日(土)17:30より、大阪校ではスペイン語の特別クラス「ダリ」を開講いたします。担当講師はカタルーニャ出身のアレックス先生。ダリの作品や生き方について50分間でたっぷりと解説いたします。一般のスペイン語学習者さんも参加できますので、ご興味ある方はぜひお越しください!

 

 

2020年1月18日(土)17:30〜18:20

〈担当〉アレックス
〈対象〉A2以上
〈料金〉受講生 3,750円 / 一般 4,400円
〈校舎〉大阪校(06-6346-5554)