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セマナサンタ(聖週間)

2018.03.20

カトリック信者にとって年中行事の中で最も大切な行事と言えるセマーナサンタ(聖週間)。スペイン全土で行われますが、特にアンダルシア地方では熱気に満ち溢れ、多くの人が国内外問わず毎年このセマナサンタを心待ちにしています。町中を人力台車にまつられたマリア像とキリスト像が行進し大勢の人々がそれらを一目見ようと、人ごみにもまれながら待つ。そして、通り過ぎる像にそれぞれの思いを重ね合わせて歓喜するというドラマが展開されます。

今年は3月25日から始まるのですが、毎年同じ日に始まる訳ではなく、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日から始まるという決まりがあるので、毎年かならず3月か4月のどこかの週にあたります。ちなみに去年2017年は4月9日〜4月15日まで、来年2019年は4月14日〜4月20日までと決定しています。聖週間は1週間続きますが、特に大事とされている木曜日(Jueves Santo)金曜日(Viernes Santo)が最高潮の盛り上がりを見せ、土曜日(Sábado Santo)と続き、最終の日曜日(Domingo de Pascua)でしめくくるという感じです。

【以下ABC Viajar 3月28日Web記事より】

各地で行われている行列ですが、その土地で独特の雰囲気を醸し出している行列もあって、幾つかご紹介したいと思います。

1.Rostrillos de Frigiliana, Málaga(マラガのロストリージョ・デ・フリヒリアーナ)
いわゆるマラガやコルドバなどに多い行列で、仮面で顔を覆い隠して行列行進するそうです。アラブ文化の影響である白壁の街が一層行列を際立たせます。木曜の夜10時から始まるJueves Santoが一番の見どころです。

2.Cristo de los Gitanos,Granada(グラナダのクリスト・デ・ロス・ヒターノス)
水曜から木曜にかけて一晩中、火花を散らしながら行われる行列で、アルバイシン地区で締めくくられます。ライトアップされたアルハンブラ宮殿が望めます。

3.Paso de Moclinejo, Málaga(マラガのパソ・デ・モクリネッホ)
実際に劇を演じるのはカタルーニャ地方ですが、モクリネッホなどのマラガの小さな村などでは、住民などがこのセマーナサンタを舞台に劇を演じます。

4.Figuras articuladas de Ocaña,Toledo(トレドのフィグーラス アルティクラーダス・デ・オカーニャ)
中世期では、セマーナサンタのマリア像とキリスト像の関節などが動かせる作りだったそうです。今でもその伝統を死守している街がトレドにあるオカーニャという町です。
ハンカチで涙をぬぐうかのような仕草のマリア像、キリスト像の顔が描かれたハンカチを手で広げて持つマリア像、ひどく大きく重たい十字架を運ぶキリスト像、これらの像の頭と腕と足の動きがまるで人間のようで、生きているかの様な彼らを目の当たりにして胸を揺さぶられるような感覚を受ける人も多いのではないでしょうか。

5.Apedreamiento de Judas. Robledo de Chavela, Madrid(マドリードのアペルディミエント・デ・フーダス)
マドリードのロブレド・デ・チャベーラという町では、ジュダを高見に置き幾つもの水瓶を設置し石を投げて割ります。ラテンアメリカやスペインでもまだこの古い伝統は
残っている地域があります。

6.Danza de la muerte(ダンサ・デ・ラ・ムエルテ)
木曜日の夜、太鼓の音に合わせて大カマを持った5人の骸骨に扮した黒子と灰いっぱいのお皿を持った子供が2人、もう1人の子供は針無しの時計を持ち行列をするというものです。