仕事と家を準備してくれるならスペインに移住してみたいと思いませんか?
ただし、学校に行く年齢の子供がいる家庭というのが条件ですが…
テルエルはアラゴン州にある県です。以前、「Teruel existe」(テルエルは存在する)というかなり自虐的なキャッチコピーで観光誘致のキャンペーンを行ったときは注目を浴びました。「テルエルの恋人たち」というロミオとジュリエットのスペイン版のような物語も有名です。
このテルエルのグリエゴス(Griegos)という村では、子供の人数が減って学校を存続するための最低人数を下回ってしまい、学校が閉校の危機にあります。子供の数は現在9人。最低人数は12人ということで、子供のいる家庭の移住を募集しています。
閉校になってしまうと、子供のいる家庭が引っ越してしまったり、移住してくることがなくなったりしてしまうため、さらに過疎化や少子化が進んでしまうのです。
日本でも、定住支援や少子化対策として、若い夫婦や子供のいる家庭に家賃補助をしたり、住宅購入資金の一部を援助するなどさまざまな取組が行われていますね。
地方の町や村の人口減や少子化はスペインも日本と同じようです。
今回のテルエルの村では、仕事のポストを2つと無料のインターネットアクセスのあるテレワークできる場所を提供。さらに3ヶ月間は家賃無料、それ以降は月225ユーロ、子供1人に付き50ユーロ割引という条件で移住者を募集しています。学校の存続が重要なので、子供の多い家庭が優先されるようです。
スペインの他の自治体でも、学校存続や過疎対策として同じように仕事と住居を用意して移住者を募集するケースが出ています。イタリアやフランスなどでは、空き家を1ユーロで売り、購入者は自分で費用を出してリフォームし一定期間そこに住むという、空き家対策・過疎対策をしているところがあるそうです。
日本でも仕事と住むところがあれば田舎に住みたいと思っている人は多いでしょう。自然が豊かなところで暮らすことは、特に子供にとってはいいことだと思います。
テルエルに移住する家庭が見つかって、学校が存続されることを祈ります。
Albarracín – Teruel