今は一年で一番寒い時期。
温かい食べ物を食べて温まりたくなりますね。
日本では冬は鍋料理が多くなりますが、スペインでも煮込み料理が多くなります。
地域によって料理にも特色がありますが、冬にスペインではどんな料理が食べられているのでしょうか。
1. Cocido madrileño(コシード・マドリレニョ):マドリード風煮込み
寒い内陸地方のマドリードの冬の料理といえば、コシード・マドリレニョ。
コシードは「煮込み料理」の意味で、ひよこ豆やチョリソ(腸詰め)、豚の脂身やいろいろな野菜などを煮込んで作ったポトフのような煮込みです。
それぞれの家庭の味があり、自分の家のコシードが一番!と思っている人が多いそうです。
おもしろいのは、スープと、具であるひよこ豆、野菜、チョリソなどの肉類を別々に食べること。
レストランに行くと、順番に別々にサーブされてくるのでびっくりするかもしれません。
もちろん、同時にサーブしてもらうこともできます。
2. Lentejas guisadas(レンテハス・ギサダス):レンズ豆の煮込み
スペインではレンズ豆やひよこ豆などの豆類を結構食べます。
レンズ豆の煮込みも定番の家庭料理と言えます。
野菜やチョリソ、じゃがいもなどお好みのものを入れて煮込んだ素朴な料理です。
素朴だからこそ、何回でも食べたくなるのでしょうね。
レンズ豆は長く貧しい人の食べ物と考えられていましたが、フランス革命の頃の食糧難により、豆の価値が見直され、スペインでもよく食べられるようになったそうです。
レンズ豆はすぐに料理できるのも便利です。
3. Fabada asturiana(ファバダ・アストゥリアナ):アストゥリアス風白いんげん豆の煮込み
「ファバダ」といえば、スペイン北部のアストゥリアス地方の代表的な料理。
これも白いんげん豆とチョリソ、モルシージャ(豚の血のソーセージ)、玉ねぎなどを入れた煮込みです。
アストゥリアス名物のシードラとも相性抜群です。
4. Callos a la madrileña(カジョス・ア・ラ・マドリレニャ):マドリード風モツの煮込み
こちらも冬のマドリードの定番料理です。
牛の胃袋と、チョリソ、モルシージャ、玉ねぎなどをトマトソースで煮込んだ料理。
スペインの各地方で食べられており、豆が入ったり、牛の顔の肉が入ったりと材料は様々。
温まるとともに元気になりそうな料理です。
5. Sopa de ajo o castellana(ソパ・デ・アホ、またはソパ・カステリャナ):ニンニクのスープ、またはカスティーリャのスープ
ニンニクのスープは聞いたことがある人が多いかもしれません。
もともとはカスティーリャ・イ・レオン地方の郷土料理ですが、今ではスペインの広い範囲で食べられています。
名前の通り、ニンニク、固くなったパン、卵、パプリカパウダーなどシンプルな材料で作られます。お好みで生ハムなどを入れることも。
6. Patatas a la riojana(パタタス・ア・ラ・リオハナ):リオハ風じゃがいもの煮込み
リオハ地方の料理ですが、今では広い範囲で食べられています。
貧しい時代に少ない材料で作られるようになったスープです。
主な材料は、じゃがいも、チョリソ、玉ねぎ、ニンニクなどです。
もちろんオリーブオイルは必須です。
7. Marmitako(マルミタコ):魚と野菜の煮込み
カツオやマグロと野菜を煮込んだバスク、カンタブリア、アストゥリアスなどスペイン北部の海沿いの地域の郷土料理です。
材料は安く手に入るものばかりですが、栄養満点の一品です。
カツオやマグロ、じゃがいもや玉ねぎなどの野菜をトマトとパプリカパウダーで煮込みます。魚の好きな人にはおすすめです。
いかがでしたか?
食べたことがあるもの、食べたいものはありましたか?
寒いときに温かい煮込みを食べたくなるのはスペインも同じなのですね。
シンプルな材料でできるものが多いので、作ってみるのもいいかもしれません。
日本語のレシピがあるものもありますよ。
レシピはスペイン語でrecetaです。