山や小高い場所に立つ何機もの風力発電の風車。日本でも見かける風景です。 スペインでも小高い丘に立つ風力発電の風車によく出会います。日本よりも見かける頻度は高いと思います。風車といえばドン・キホーテを思い浮かべる人もいるかも知れませんが、その頃の風車とは目的がちょっと変わっていますね。
実はスペインは風力発電大国になりつつあります。2021年、スペインの発電において風力発電の占める割合が1位になり、全体の23%に達しました。そして、風力発電はスペインで最大の容量を持つエネルギーシステムであり、容量は合計28,073メガワットになっています。
また、風力発電を含めた再生可能エネルギーは2021年に46%に達し、前年の約10%増になりました。さらに、風力発電は2021年に2つの記録を達成しました。1つ目は、12月8日に瞬間発電量が初めて20,000メガワット超えの20,130メガワットを記録。もう1つは、12月29日3時3分にスペイン全体の需要の83.6%をカバーしたという記録でした。
発電容量の大きい自治州は、カスティーリャ・イ・レオン、アラゴン、カスティーリャ・ラ・マンチャで、スペイン全土で1260ヶ所の風力発電所があります。風力発電の容量では、ヨーロッパではドイツに次いで2位、世界では中国、米国、ドイツ、インドに次いで5位だそうです。
日本でも風力発電は増えつつありますが、発電全体に占める割合はまだ1%未満のようで、陸上だけでなく洋上の風力発電も注目されています。
再生可能エネルギーは環境に与える影響が少ないという面では好ましいですが、風や太陽光など人間がコントロールできない天候に左右されやすいエネルギーに依存しすぎるのも危険な気もします。現在のスペインの電気代の高騰の一因なのかもしれません。