マルミタコというバスク地方の郷土料理をご存知ですか?鰹や鮪を野菜と一緒にトマトスープで煮込んだ料理。もちろん私たち日本人の口にも合い、体も温まる一品です。マルミタコ、というと耳慣れないスペイン語のように感じるかもしれませんが、これはバスク語ですね。そして発祥地のバスクでは、このマルミタコを愛する人たちが大勢います。毎年、マルミタコのコンクールが開催されていて、今年7月のコンクールには、なんと278団体・5000人超が参加しました。開催地はビスカヤ県のアモレビエタ=エチャノというビルバオ南東の町。5000人超がマルミタコを作るためにこの町に集結したのです、すごい情熱!さすがは料理への情熱の冷めやらぬバスク人たちです。参加者たちの声によるなら、こうしたコンクールに参加することで各々の料理人たちが腕を高め合い、毎年、レベルアップしていくとのこと。中にははるばる遠方から、大きなカスエラを持参する団体もあるそうです。厳粛なコンクールというよりは、大勢の料理人たちが一堂に会して一斉にマルミタコを作り、町中が美味しい香りで包まれる、一大料理祭と言った方がよそさそうです。晴天の下、参加者たちはそれぞれの団体のマルミタコを味見しながら、会場を周り、マルミタコのプレート片手に談笑を交わします。
もともとマルミタコは、カンタブリア海で漁をする漁師たちのまかない料理でした。脂ののった鰹や鮪(スペイン語ではボニート)が良く獲れる夏が旬の料理。それをトマトスープと、スペイン料理には欠かせない調味料パプリカパウダーで、ぐつぐつ煮込んだじゃがいもやピーマン、玉ねぎなどの野菜と一緒に調理して作ります。日本でも簡単に材料が揃い、作ることのできる料理。
このマルミタコを、まもなく大阪で開催する11月10日(日)のスペイン料理会で作ります。担当のミケルにとっては懐かしい地元の郷土料理。だからとても美味しくなるレシピでご紹介しますよ♪ 毎回、ただスペイン料理を覚えるだけでなく、とても美味しい味で仕上がることで大好評のミケルのスペイン料理会。多くのご参加をお待ちしております!★料理会へのお申込みは、今週9日(土)17:00までOK!