アンデス山脈の標高2430mにあるインカ帝国の遺跡マチュ・ピチュは謎の多い空中都市として有名です。一度は行ってみたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
山の上に突如姿を表すマチュ・ピチュに似た景色を日本で楽しめるのが竹田城跡です。兵庫県朝来市の古城山の標高353.3mの山頂に築かれた山城の跡で、山全体が虎が伏せている姿に見えることから「虎臥城(とらふすじょう、こがじょう)」とも呼ばれています。
山間では秋の天気の良い朝に濃い霧が発生することがあります。この霧に囲まれた竹田城跡は雲海に浮かんでいるように見えることから「天空の城」とも呼ばれています。霧に浮かぶ姿を見に来る人も多いそうです。
霧に浮かぶ竹田城跡を見られる可能性が高いのは、9月から11月にかけてのよく晴れた明け方から午前8時ごろだそうです。前日との気温差が大きいなど、いくつかの条件がうまく重なると幻想的な情景が見られます。
竹田城の築城は1443年に但馬守護山名宗全が配下の太田垣氏に命じたのが始まりと言われており、当時は石垣はなかったようです。その後、赤松広秀が城主のときに石垣が築かれましたが、関ヶ原の戦い後、赤松広秀の死で廃城になり、石垣だけが残りました。
一方、ペルーのマチュ・ピチュは古代インカ帝国の遺跡ですが、アンデス文明は文字を持たないため、どんな理由でそこに作られたのかなどは不明です。遺跡は居住部分と耕作部分に分かれ、耕作部分には段々畑が広がります。神殿などの構造物は精密に石を積んで作られています。
場所も時代も背景も全く違いますが、自然の地形活かし石を積んで作られた構造物であること、人間が作ったものであることは共通です。実物を見たとき、何が思い浮かぶでしょうか。