何かを「壊した」と言うと、壊そうという意志があったと考えられますね。
(もちろん、意志に反してという場合もあるとは思います。)
一方、「壊れた」と言うと、壊そうという意志はなく、結果的に壊れてしまった感じがします。
このニュアンスの差をスペイン語ではどう表現するのか?
例を見てみましょう。
Rompí el móvil. 携帯電話を壊した(故意)
Se me rompió el móvil. 携帯電話が壊れた(故意ではない)
Juan rompió el teléfono. フアンは電話を壊した(故意)
A Juan se le rompió el teléfono. フアンの電話が壊れた(故意ではない)
日本語と同じようにスペイン語でも形が変わるのは面白いですね。
自分の意志に反して起きたことに対しては、
se me ~ / se le ~ / se te ~などの形がよく使われます。
この形が使われるときは「自分の意志と関係なく起きた」という意味が含まれているので
注意しましょう。
Se me ha quemado el pollo. 鶏肉が焦げてしまった
Se le ha caído el café. 彼にコーヒーがこぼれた
me / le / teなど「誰に対して」起きたかを示す代名詞がない表現もあります。
この場合は人の介在なしに物事が起きた感じになります。
El ascensor se ha estropeado. エレベーターが壊れた
El coche se ha averiado. 車が壊れた
さらに、sin querer (つもりはなかったが)/ sin darse cuenta(気づかずに)などを使って
「故意ではなく」という意味をつけることもできます。
Rompí el móvil sin querer. そんなつもりはなく電話を壊してしまった
「意志があるか、ないか」で表現の仕方が変わります。
se me ~ / se le ~ / se te ~などの形はとてもよく使われるので、
どんな場合に使われているか注意してみてください。