【あらすじ】
デンマークの作家、アンデルセンの童話の一つです。
ある所に美しい牧場があり、そばに美しい庭がありました。
その庭ではバラが嬉しそうに太陽に向かって美しい花を咲かせていました。
そして、そのバラの茂みの下に一匹のカタツムリがいました。
カタツムリは「いつかバラや牛たちよりもすごいことをしてやる」と独り言を言っていました。それを聞いたバラは「それはいつになるの?」とたずねます。
カタツムリは「考えるためには時間が必要だ。急ぐと大きなことはできない」と言います。
バラは花を咲かせ、カタツムリは殻の中で考えて過ごし、季節がめぐります。
何年か経ち、カタツムリはバラに「おまえさんは持っているものを世の中に与えてきた。でもゆっくりと考えることはしてこなかった。つまり、内面の成長のために何もしてこなかったわけだ。」
それに対してバラは答えます。「そんなことは考えたことはなかった。ただ嬉しくて花をさかせてきたの。太陽は暖かいし、空気はきれいだし。きれいな露ややさしい雨に打たれて、呼吸して、活き活きしていた。地面から力が湧いてきて、心の底から幸せで、花を咲かせずにはいられなかった。それが私の人生だったの。他にできることはなかった。」
カタツムリは、「お気楽な人生だな」と言います。
バラは問いかけます。「私は世の中にすべてを与えてきた。あなたは頭がよくて、よく考えている。そしていつの日か世の中を驚かせるようなことしようとしているけれど、いつやるの?誰もが世の中に対して自分ができることをすべきじゃない?そんな才能があるなら、あなたには何ができるの?」
カタツムリは答えます。「世の中なんて自分には関係ない。バラは花を咲かせればいいし、牛や羊はミルクを出せばいい。自分には自分のやることがある。自分の中で自分のことを考える。世の中なんて興味はない」そう言って殻に閉じこもります。
そして世代が移り変わっていきましたが、相変わらずバラは花を咲かせ、カタツムリは殻の中で考えて続けていきました。
【語句の説明】
・llanura: 女性名詞「草原、平原」
・oveja: 女性名詞「羊」
・vaca: 女性名詞「牛」
・pradera: 女性名詞「草原、草地」
・jardín: 男性名詞「庭、庭園」
・rosal: 男性名詞「バラの木」
・caracol: 男性名詞「カタツムリ」
・a cuestas: 「背負って」
・avellana: 女性名詞「ヘーゼルナッツ」
・tomar el sol: 「日光浴をする」
・afanarse + en/por: 「一生懸命~する、~に精を出す」
・lozanía: 女性名詞「活力、生き生きした様子」
・encoger: 動詞「縮める」
・capullo: 男性名詞「つぼみ」
・hosco: 形容詞「重苦しい、暗い」
・molestarse en: 「わざわざ~する、~しようと努力する」
・florecer: 動詞「花を咲かせる」
・límpido rocío: 「澄み切った露、しずく」
・desarrollo interno: 「内面的な成長」
・¿Te das cuenta de lo que quiero decirte?: 「私の言いたいことがわかりますか?」
・escupir: 動詞「つばを吐く」
・asombrar: 動詞「驚かせる、びっくりさせる」
・recogerse: 動詞「家に帰る」
・brotar: 動詞「芽を出す」
バラとカタツムリの生き方にどう感じますか?
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