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スペインで一番古いレコード店が後継者を募集中!

 

CDの台頭、サブスクの登場など、レコードにとっての逆境とも言える時代を乗り越えて、43年の歴史を持つスペインで一番古い営業中のレコード店が後継者を募集しているそうです。

 

このお店はバレンシアの中心、市庁舎広場(plaza del Ayuntamiento)の近くにある『Discos Oldies』。1978年からこの地で、バレンシアの音楽を含めてあらゆる時代や場所の音楽媒体を精力的に集めて販売してきたお店です。音楽好きやコレクターにとっての聖地のようなお店ですが、店主が引退を決めたことから、お店を引き継いでお客さんと新たな時代を作り出してくれる人を募集しているのです。遅くとも来年の火祭りのころまでに後継者を決めたいそう。

 

お店の販売価格は175,000ユーロ。レコードやCDなどあらゆるフォーマットの音楽媒体、書籍、雑誌などの在庫品すべてを含めた破格の価格で、その在庫の量は店主いわく「ものすごい」のだそうです。

 

店主たちによると、「オールディーズは私達のお腹と心を満たしてくれました。お店を手放すときは泣くと思います。でも、私達のお店は新たな店主を探しています。43年間、あらゆる時代や場所の音楽を通じたコミュニティの中で、レコードなどを買って幸せそうにしているお客さんの顔を見られたことを本当に嬉しくありがたく思っています。近年、レコードの人気が若者の間で再燃し、またコロナ禍で音楽の重要性が改めて見直されたと思います。でも、物事にはすべて終わりがあり引退のときが来ました。」

 

SNSなどで引き継ぎ者募集の情報を流し、キャンペーンも行っており、興味を持った人との話し合いをすでに始めつつあるそうです。引退後は、店主たちは文化の面から世界を変えていく活動をインターネットなどで続けていくとのこと。また、Discogsなどのインターネット通販のプラットフォームを通じた販売の対応は続けていくようです。個々の要望に応じた対応に魅せられた固定客もおり、音楽についての知識の共有や手に入れにくい音楽の入手、レコードやコンサート、音楽が広げてくれる世界について語ることももちろん続けるそうです。

 

音楽はサブスクで聞くものという人も多いかもしれませんが、最近、レコードの人気が再燃しているそうです。サブスクで聞いて「いいな」と思った曲を自分の手元に置いておきたい、レコードのジャケットが魅力的、アナログな音質がいい、というのが理由なのだそうです。新譜をアナログ盤でリリースするアーティストも出ています。

 

このお店の歴史がこれからも続き、音楽の世界を楽しむ人たちの聖地であり続けることを祈りたいと思います。

 

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