言葉遊びは全世界共通。子供の頃に、単語や文を逆から読んで遊んだことのある人は多いと思います。逆から読むと全く違う言葉になることもあれば、全く同じに読めるものもあります。たとえば、「しんぶんし」や「たけやぶやけた」、「たしかにかした」などは有名ですね。
前から読んでも後ろから読んでも同じに読める単語や文を回文といいますが、スペイン語ではこれをpalíndromoといいます。palíndromoという言葉の起源はギリシア語で、「後戻りする、逆向きに進む」という意味だそうです。palíndromoは単語や文だけでなく、数字にもあてはまります。たとえば、2002や1331、909などの数字もpalíndromoと言えます。
さて、前から読んでも後ろから読んでも同じに読めるものの例を見てみましょう。
何か思いつきますか?
まずは単語から。
Ana:人名「アナ」
ata:動詞atar
ama:動詞amar
ojo:名詞「目」
oso:名詞「熊」
radar:名詞「レーダー」
reconocer:動詞reconocer
somos:動詞ser
次は文。意味は参考まで。
Allí ves Sevilla. 「あそこにセビリアが見える」
Aman a Panamá. 「彼らはパナマを愛する」
Yo hago yoga hoy. 「私は今日ヨガをする」
Ana lava lana. 「アナは羊毛を洗う」
Isaac no ronca así. 「イサックはこんなふうにいびきをかかない」
Luz azul. 「青い光」
Ojo rojo. 「赤い目」
回文の魅力に取り憑かれた人は数多くいるようです。世界で最も長い回文はフランスの作家によるもので、1300語以上からなる小説だそうです。こんなに長い文章を逆さまから読んでも同じように構成するには、どれだけの時間と労力がかかったのでしょう。スペイン語圏の長い回文の作品では、ベネズエラ人のDarío Lanciniという人の書いた”Amor Azul”など詩があります。彼はpalíndromoに魅了され、たくさんの詩を残しています。詩なので韻も踏まれています。韻を踏むことをスペイン語でrimaと言いますが、韻を踏みながら回文にするというのは語彙力のある人でないとできない気がします。
今回は言葉遊びの話でした。
逆さまから読んでも同じに読める単語や語句、文章をスペイン語で思いつきますか?
暇なときに考えてみるとおもしろいかもしれないですね。語彙力がアップするかも!?