スペイン語は口語ラテン語から発展した言語です。フランス語やポルトガル語、イタリア語なども同じく口語ラテン語から変化して生まれた言語で、これらの言語を総称して「ロマンス語」と呼びます。そのロマンス語の中でも、スペイン語はアラビア語の影響を強く受けているという特徴があります。
その理由はイベリア半島の歴史にあります。イベリア半島では711年から約800年に渡ってイスラム帝国による統治が続きました。そのため、スペインの文化はイスラム文化の影響を強く受けており、その影響は言語だけでなく、建築や食べ物など幅広い範囲に渡っています。
スペイン語には約4000語のアラビア語起源の単語があると言われています。al-で始まる単語がたくさんありますが、al-はアラビア語の定冠詞にあたり、定冠詞といっしょにスペイン語に取り入れられた単語です。もちろん、al-以外で始まる単語もたくさんあります。
では、例を見てみましょう。いくつ知っているものがあるでしょうか?
alcázar:城
almohada:枕
alfombra:カーペット、絨毯
almuerzo:昼食
alcantarilla:下水道、マンホール
alcachofa:アーティチョーク
alcohol:アルコール
algodón:綿、コットン
álgebra:(数学の)代数
albóndiga:肉団子、ミートボール
alcalde:市長、村長
aceite:油、オイル
aceituna:オリーブの実
ajedrez:チェス
azúcar:砂糖
aldea:小さな村、集落
arroz:米
azul:青、青い
berenjena:茄子、なすび
cero:ゼロ
cifra:数字
dedo:サイコロ
espinaca:ほうれん草
guitarra:ギター
jarra:水差し、ピッチャー
jirafa:キリン
limón:レモン
marfil:象牙
melón:メロン
naranja:オレンジ
rincón:角、隅
sandía:スイカ
taza:カップ、コップ
zanahoria:人参
日常的に使うなじみのありそうな単語がたくさんあります。
野菜や果物の名前もたくさんありますね。
覚えるのは大変かもしれませんが、al-で始まる単語を見たらアラビア語起源の言葉かも?と思うと、少し印象が変わるかもしれません。Alhambra(アルハンブラ宮殿)の名前もアラビア語起源で、la rojaを意味するそうです。
興味がある方は調べてみると面白いと思います!