旅の移動手段は何が好きですか?
飛行機、電車、バス、車など、それぞれ利点がありますね。
その中で、電車での移動は「駅」という建物を必ず通るところが特徴と言えるでしょう。
電車の駅は街のシンボル的な意味もありますね。
スペインにはとても美しい駅がたくさんあります。
そのうちのいくつかを紹介します。
1) Estación de Atocha, Madrid :マドリード、アトーチャ駅
スペインの首都マドリードのアトーチャ駅。
スペイン各地への電車が出発し、地下鉄、近郊鉄道も接続しているので利用者の数も多い駅です。
建物の形が特徴的で、自然光がたくさん入るように作られているので明るい雰囲気です。
駅の中に植物園のように木がたくさん生えている場所があり、たくさんの人がその近くのベンチなどに座って時間を過ごしています。
軽い食事を取れるカフェやバルなどがあるので、小腹が空いたときも便利です。
2) Estación de Toledo:トレド駅
アトーチャ駅から特急で30分のトレド駅。
現代的なアトーチャ駅とは違った印象の駅舎です。
1919年にできた駅舎はアラブの建築様式とスペインの建築様式が合体したネオ・ムデハル様式で、ステンドグラスやモザイクのタイルが目を引きます。
時計塔もあり、ユダヤ文化、キリスト文化、イスラム文化の3つの文化が融合するトレドを象徴するような美しい建物です。
3) Estación de Canfranc:ウエスカ、カンフランク駅
アラゴン州のウエスカにあるカンフランク国際駅は、ピレネー山脈の山々に囲まれたスペインとフランスの国境に近い駅です。
1928年に建てられ、スペインのサラゴサからフランスのポーをつなぐ路線の駅でしたが、1970年にフランス側の橋で起きた事故のため、フランスとスペインを結ぶ国際路線部分は運行が中止され、廃線状態になっています。現在はサラゴザからの電車が一日に数本到着するのみです。
この駅の見どころは国際路線の駅ならではの大きさ。全長241メートル、幅12メートル、窓の数は365個。さらに各側に出入り口が75ヶ所もあります。
建築様式はフランスの影響を受けており、オルセー美術館に似ているそうです。
重要文化財でもあるこの美しい駅は、早ければ2022年末にも5つ星の高級ホテルに生まれ変わり、アラゴン州やピレネー観光の拠点となる予定です。
4) Estación del Norte, Valencia:バレンシア、ノルテ駅
1917年に建てられたバレンシアのノルテ駅はモダニズム様式の駅です。
全体としては黄色を基調としていて、花や明るい色彩の装飾や時計台が目を引きます。
中に入ると木やタイル、モザイクの装飾があふれ、一度は見る価値があります。
となりには闘牛場があり、市庁舎からも近いので、バレンシアの中心部を散策される場合は忘れずにノルテ駅も見てください。
AVEなどの特急が発着するホアキン・ソロージャス駅からはシャトルバスを利用できます。
5) Estación de Francia, Barcelona:バルセロナ、フランシア駅
バルセロナのボルン地区にあるフランシア駅は、1929年に開催されたバルセロナ万博に合わせて建て替えられ、モダニズム様式とアールデコ様式の駅舎が美しい駅です。
以前はフランスからの電車が到着し、バルセロナの中央駅でしたが、現在は近郊線と数本の長距離列車が発着する静かな落ち着いた雰囲気の駅になっています。