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スペインの宝くじ〜Loteria de Navidad〜

毎年、12月22日はスペインのクリスマスの宝くじ(Lotería de Navidad)の抽選日。1等はエル・ゴルド(el Gordo)と呼ばれ賞金は400万ユーロ、日本円にして約5億円にもなります。「宝くじに当たったら何を買う?」この言葉は日本でも聞き慣れた言葉ですが、スペインでも宝くじはとても盛り上がるイベントなのです。クリスマスの宝くじは、1組10枚のシートで200ユーロ(約25,546円)で売られています。そしてそれをバラ売りしたデッシモ(Décimo= 1/10)もあり、文字通り値段も10分の1の20ユーロ(約2,555円)ほど。さらに、スペインの宝くじの特徴としては、どのランクの宝くじでも家族や仲間と分け合って購入するという習慣があります。10枚シートでもその1/10のデッシモでも、さらに小分けにして共同購入するので、ひとり2・5ユーロとリーズナブルな値段になります。もちろん購入額の通り、当選金額も、10枚シートの方は満額ですが、デッシモは1/10です。この宝くじは還元率も70%と良いので、マドリードのテアトロ・レアル(Teatro Real)にて宝くじがTVで発表される時は、皆が「今年こそは!」と期待に胸を膨らませる訳です。

 

 

 

日本と同じくスペインにも、よく当たるという噂のお店が幾つかあり、その多くは人口の多いマドリード、バルセロナ、バレンシア、アリカンテなどに集まりがちですが、特にマドリードの DOÑA MANOLITAは有名です。宝くじにまつわる逸話は多々ありますが、近年で印象深かった話は2011年、人口2,000人の小さな村で1家族を除いて村ごと当選したという話があります。また去年は、カンポ・デ・クリプターナという町の、失業率が約20%に達している町の老人ホームの職員らが、総額1000万ユーロ(約13億4000万円)以上の当せん金を手にしたそうです。またある年は、セネガルからスペインへ渡ってきた35歳の難民男性が、その町全体で購入していたため、住民である彼も組み込まれており、40万ユーロ(約5,300万円)を取り分として当選したという話もあります。

 

このように、人生が変わってしまうほどの威力を持つスペインの宝くじ。スペインでは宝くじに当たっても、仕事を辞めたりせず以前からの慎ましやかな生活を続けながら、株や不動産に投資する人も多いそうです。

 

 

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