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携帯の画面を守る救世主

2018年6月28日のCadena ser web 記事より

携帯電話を床に落とし、ひび割れた画面を目にする時の恐ろしさは現代特有の悩みの一つでもあるが、ドイツのアーレンに住む大学生フィリップ・フレンツェル君の画期的な携帯カバーの開発によって、携帯の落下による画面の破損の心配も無くなるかもしれない。

 

すでにドイツでは「スマートフォンのエアーバッグ」や「スパイダーAPP」とも呼ばれる、蜘蛛のような携帯カバーは、8つの小さな「足」が携帯の四角に付いていて、どんな落ち方をしても画面が割れることがないそうだ。果たしてどんな構造なのだろうか?実はカバーには加速度センサーが付いており、携帯が落下するとそれを察知し8つの足が瞬時に開くようになっている。

 

これを開発したフレンツェル君も、携帯を破損したうちの一人だった。ジャケットに携帯を入れたまま鉄柵に思いっきり投げるように掛けた場面を想像して欲しい。その後2週間かろうじて生き延びた彼のiPhoneだったが、画面を真っ黒にしたまま動かなくなってしまう。ところがその事が、逆に彼にあるアイデアを浮かばさせる結果となる。それからというもの彼は、いかに携帯の落下時の破損を防ぐ事が出来るかを思案するようになる。最初は、車に装備されているようなエアーバッグを試作してみたが、実用的でなかった。そうこうするうち、潜在的にスマートフォンのエアーバッグと電子機械工学を組み合わせる事を思いついたのだった。

 

そしてこの25歳の若者は携帯にメタル製の、落下すると瞬時に開くバネを付けて、衝撃を和らげほぼ無傷であるようにしたのである。そしてこのバネは何度でも使う事が出来る。結局「AD Case」と名付けられることになった。彼にはこのケースを開発するにあたって、もう一つの目的があった。市販にある野暮ったいデザインのカバーとは違う、気の利いたかさばらないカバーを作ることだった。

 

フィリップ・フレンツェル君は、よちよち歩きの頃からレゴで遊ぶのが好きな子供だった。父親の影響もあり、やがて機械工学技師への道へ進むべくアーレンの大学に入る。そして今回の新規開発によって、ドイツ国内での2018年度国際電子機械工学の分野で受賞したのである。現在は、大学卒業後に経済学部であった友人のピーター・マイヤーと共に、今年7月以降にクラウドファウンディングでプロジェクトを立ち上げ資金調達をして、この特許権をも取得したAD Caseを市場に送るべく勤しんでいる。

 

 

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