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世界一速い言語は日本語とスペイン語!?

スペイン語を聞いたことがある人なら「スペイン語って速い」「スペイン語は速くて聞き取れない」と感じたことがあるかもしれません。日本語はどうだと思いますか?特別速いとは思わないのではないでしょうか。でも、外国人からすると、息もつかずに次から次に音節が続いていくように聞こえるようです。そして、なんと日本語とスペイン語は世界で一番速く話される言語だということがわかりました。でも、他の言語より多くの情報を伝えているわけではないのだそうです。

 

これはリヨン大学の言語学者が行った研究結果からわかったことで、言語によって各音節で伝えられる情報の量が違うのです。たとえば、ベトナム語は非常に複雑な言語で、少ない音節で情報が伝えられます。一方、日本語やスペイン語のように各音節が伝える情報の量が少なく、より多くの言葉が用いられ、文章の構成がより長くなる言語もあります。1つの音節で多くの情報が伝えられる言語もあれば、情報の量が少ない言語もあるのです。

 

さらにこの研究では、17の言語を選び、異なる言語で同じメッセージを伝えるのに同じだけ時間がかかるかどうかを調べました。どの言語もそれぞれのリズムと速さを持っています。音節ごとの情報量が少ない日本語やスペイン語は、秒あたりの音節数がより多く、反対に音節ごとの情報量が多い言語は音節が少なく、ゆっくりとしています。しかし驚いたことに、同じメッセージを伝えるのに必要な時間はどの言語でもほぼ同じなのだそうです。たとえば、同じことを伝えようとするとイタリア語はタイ語の2倍くらいの速さになるそうです。

 

つまり、言語によって大きな違いはあるけれど、人間と言語との関係はどの言語でも非常に似ていると言えるようです。これは、人間の考える速度や、考えを言葉で表す速度にはあまり差がないということでしょうか。今回の研究の対象は17の言語で、世界には6,000以上の言語があるので、まだまだ研究の余地がありそうです。

 

ちなみに速さのランキングは、速い順に、日本語スペイン語バスク語、フィンランド語、イタリア語、セルビア語、韓国語、カタルーニャ語、トルコ語、フランス語、英語、ドイツ語、ハンガリー語、カンボジア語、広東語、ベトナム語、タイ語となっています。つまり、タイ語が一番ゆっくりで、音節あたりの情報量が多いということになります。バスク語やカタルーニャ語も速い方ですね。英語はだいたい中間の速さと言えそうです。

 

日本語やスペイン語は速いけれど音節ごとの情報は少ないので、聞き逃した音があってもそこに含まれる情報は少ないと考えると、スペイン語のリスニングで悩んでいる人にとって少しは希望になるでしょうか。速い日本語を聞き取っているのだから、速いスペイン語も聞き取れるはず、と考える方が励みになるでしょうか(笑)。

 

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