まだペセタを持っている人はいませんか？ユーロへの両替の期限は2020年12月末です！ペセタは2002年にEUの単一通貨「ユーロ」が導入されるまで使用されていたスペインの通貨です。ペセタと聞くと、懐かしさを感じる人もいるかも知れませんね。2002年以降は廃止されましたが、Banco de Españaに行けば無期限でユーロに両替できることになっていました。しかし、2014年に期限が設けられたのです。
そして、ユーロ導入から15年以上経った現在でも、両替は国が思ったようには進まず、2683億8000万強のペセタ、つまり約16億1300万ユーロ相当のペセタが両替されずに保有されているそうです。多くはタンス預金で、コレクターのコレクションとして保有されている場合もあるようです。両替の期限を設けたのは、国としてはタンス預金になっているペセタを流通させて経済を活性化させたい狙いがあるのでしょう。
なぜ両替が進まなかったのかというと、無期限で両替できるとされていたので、当面使う予定のないお金を慌てて両替する必要性が感じられなかったのでしょう。また、両替するにはBanco de Españaに行かなければならないので、少額の両替だと交通費の方が高くついてしまう場合も多いのかもしれません。
両替するにはマドリードのBanco de Españaに行くか、スペインの各地にある支店に行くことになります。国外に住んでいる場合には郵便や電子メールで手続きをすることもできるようです。また、1000ユーロ以上の両替の場合は身分証明証が必要になります。両替レートは1ユーロ=166.386ペセタと決まっています。紙幣は1939年以降に発行されたもの、硬貨は1996年以降に発行されたものなら両替することができます。
硬貨や紙幣の発行時期や発行数によっては希少価値があり、高値で取引されるものもあるようです。もし、これはと思う硬貨などを持っている場合は、古銭商やコレクターなどに価値を調べてもらうという手もあります。
期限まであと１年と少し。ユーロ導入以前に旅行されてペセタを持っている方もいらっしゃると思います。両替しないと2020年末には価値がなくなってしまいます。もし機会があれば、もう一度スペインを訪れてみてはいかがでしょうか。スペイン旅行に行く友人に頼んだり、お餞別として渡したりするのもいいかもしれませんね。
