7月に入り、蒸し暑さが増してきました。
気温がまだそれほど高くないのが救いですが、湿気が多いのがつらいですね。
スペインの暑さはどちらかと言えば乾燥した暑さですが、沿岸部や北部では蒸し暑いところもあります。中央の内陸部は乾燥した暑さです。
湿気の有無はありますが、夏は暑いのは同じです。
夏のスペイン語圏では暑さの表現は必須!
いろいろな暑さの表現を見てみましょう!
– Hace calor. / Hace mucho calor.
「暑い」「とても暑い」
一番良く使われる表現です。
「寒い」なら“Hace fío.”です。
– ¡Qué calor!
「なんて暑さだ!」
– Hace un sol de justicia.
「(日差しが強くて)暑い」
“justicia”は「裁判、審判、判断」の意味。文字通りの意味は「審判の太陽が照っている」
この表現の起源についてはいろいろな説がありますが、一説によると罪人を太陽に長時間さらすという刑罰があったところから来ているそうです。強い日差しにさらされ続けるのは過酷ですね…
– Nos vamos a asar.
「焼けそうに暑い」
“asar”は「焼く、あぶる」の意味。火にあぶられているように暑い、という感じです。
– Estoy cocido/a.
「(料理されたように)暑い」
“cocer”は「料理する、煮る」の意味。文字通りの意味は「私は料理された」です。
煮炊きされたように暑い、という感じです。
– Me muero de calor.
「暑くて死にそうだ」
日本語でもこんなふうに言いますね。
“Me muero de hambre.(お腹が空いて死にそうだ)”のようにdeのあとに来る言葉を変えるといろいろに使えます。
– ¡Qué horno!
「なんて暑さだ」
“horno”は「オーブン、かまど」の意味。オーブンの中にいるように暑い、という意味です。
– Hace una calor que hasta las ranas van con cantimplora.
「(カエルが水筒を持つくらい)とても暑い」
“rana”は「カエル」、cantimploraは「水筒」です。
あまりの暑さにカエルも水筒を持っている、というちょっとユーモラスな表現です。
ここでは“una calor”と“calor”が女性名詞になっていますが、中世や古典的なスペイン語では女性名詞として使われていました。今でも、スペイン南部や中南米では女性名詞として使う地域があります。
– Estamos en plena canícula.
「猛暑の時期の真最中だ=とても暑い」
“canícula”は一年で最も暑い時期のこと。スペインでは7月半ばから8月半ばが一番暑い時期になります。
–¡Me achicharro!
「焦げそうに暑い=とても暑い」
“achicharrar”は「焦がす、強く焼く」の意味。“achicharrarse”は「自分を焦がす=焦げる」なので「焦げるくらいに暑い」。炎天下にいる感じがしますね。
– Hace mucho bochorno.
「とても湿気が多い、蒸し暑い」
乾燥した暑さが多いスペインでは使われる地域が限られている表現かもしれません。
“bochorno”のもとになったラテン語の単語は「南東から吹く風」のことを意味していました。
夏の熱く息が詰まりそうな空気や、耐え難い暑さ、蒸し暑さを表します。また、恥ずかしさや当惑などで顔が火照ることも“bochorno”と言います。
– Hay mucha humedad. / La humedad es muy alta.
「湿気がとても多い、湿度がとても高い」
これは日本の夏の話をするときに使えそうな表現です。
今週は雨がかなり降りそうです。
雨で地盤が緩んだり、川が増水したりする危険もあります。
気をつけてお過ごしください!