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スペインの人はどう考えている?尊厳死、代理母、同性婚などについて

アレハンドロ・アメナーバル監督、ハビエル・バルデム主演の映画『Mar Adentro(海を飛ぶ夢)』を見たことはありますか?事故で体の自由を失った男性を主人公とした尊厳死をテーマにした映画です。「尊厳死」という重いテーマをさまざまな視点からとらえていて、「もし、自分の家族がそうなったらどうするか」、「自分だったらどうするか」といろいろ考えるきっかけになると思います。

 

そんな倫理的なテーマについてどのように考えているかの調査がEUの5つの国で行われました。対象になった国は、スペイン、ドイツ、フランス、イタリア、イギリス。尊厳死や中絶、代理母、信仰、同性婚などについて、賛成か反対かが問われました。どのテーマも一筋縄では行かないものばかりです。日本でもいろいろな議論が交わされていますね。

 

たとえば、尊厳死についてはスペインの85%の人が賛成と答えています。フランスが賛成89%でもっとも高く、イタリアの72%が低くなっていますが、さほど大きな差はありません。人間としての尊厳を保って死にたいと考える人が多いと言えそうです。

 

中絶については国によってもう少し差が見られます。スペインは66%が賛成。フランスが86%と最も高くなっています。イタリアは賛成が64%です。母体に健康上の問題がある場合は90%、暴行による妊娠の場合は82%、胎児に健康上の問題がある場合の中絶については81%のスペイン人が賛成しています。

 

さらに差が見られるのが代理母について。賛成の割合は、イギリス83%、フランス69%、ドイツ64%、スペイン58%、イタリア44%。同性婚については、スペインは73%が賛成、フランスは77%、イタリアは57%が賛成となっています。スペインでは2005年から同性婚がみとめられています。どちらも大きく意見が分かれるテーマと言えそうです。

 

信仰については、自分が信心深いと考えている人はイタリアが一番多く73%、次いでスペインの54%、イギリスの42%。イタリアが群を抜いてトップで、スペインは少し高めの数字ですが、他の国とそんなに差はありません。全体としては、信仰深い人と考える人は減りつつあるようです。

 

現状にどれだけ満足しているかについては、スペインがトップ!スペインは10点満点で7.6、イギリスが7.4、フランスとドイツが7.2、イタリアが7となっています。2012年の経済危機のときのスペインは6.7だったので、かなり回復してきています。家族や友人との時間を大切にする楽しみ上手なスペイン人の姿が浮かび上がっている気がします。幸せを感じる時間は大切にしたいですね。

 

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