ヨーロッパ中央銀行の調べによると、スペインは2019年には現金払いが最も多い国だったそうです。
スペインを含めて欧米はクレジットカードで支払えるところが日本より圧倒的に多く、カードで支払う人も多いので、スペインが他の国より現金払いが多いというのは意外かもしれません。
しかし、新型コロナウイルスの影響でこの状況は急速に変化してきているようです。
8月から9月にかけてスペイン、フランス、イタリア、ポルトガルで行われた調査によると、スペインでは電子商取引が52%増加し、平均より6ポイント高い数字でした。
新型コロナウイルスによる外出禁止期間中に初めてオンラインで買い物をした人も多く、銀行とその利用者との関係の電子化(デジタル化)が進んできています。
モバイル決済(携帯電話による決済)も15%増え、今後も増加が予想されています。
新型コロナウイルスの流行以前からすでに電子決済の増加が始まっていたのが、新型コロナウイルスの流行により後押しされた形で、スピードや安全性、便利さに急増の理由があるようです。
現金での支払いは約45%減少しており、現金の受け渡しによる接触で感染することを恐れている部分もあると見られています。
一方で、スペインでは近所のお店、地元のお店で買物をする人が増えています。
これは新型コロナウイルスによって大きな影響を受けている小規模な近所のお店を助けようという気持ちや、便利さ、品質が理由に挙げられています。
77%のスペインの人がこれからも地元のお店で買物をすると答えていて、他の国より高い数字となっています。地元のお店を大切にしようという傾向が見られます。
スペインでは買い物をしながらお店の人とおしゃべりを楽しむ人をよく見かけます。
後ろにたくさんの人が待っていてもお店の人との会話は欠かせないようで、
私が見たときも誰も文句を言わずに待っていました。
こういう雰囲気はいいなと思いました。