2021年6月30日でペセタのユーロへの両替が終了しました。
最終日、マドリードのスペイン銀行(Banco de España)の前にはペセタを両替するために多くの人が列に並びました。
列に並んだ人の平均年齢は高めでしたが、若者の姿も見られました。
祖父や祖母の持っていたペセタや、家の貯金箱に入れたままになっていたペセタをユーロに両替してお小遣いにしようという人も多かったようです。
「ペセタ」って何?と言う人も多いかもしれません。
ペセタは2002年にユーロが導入される前に使用されていたスペインの通貨です。
2002年の3月まで134年間にわたって使われていました。
ユーロが使われるようになって早くも20年近くが過ぎ、ペセタを見たことも使ったこともない人が増えました。
ペセタの両替に来た若者たちの多くもペセタには何の感慨もないとインタビューに答えていました。
ペセタを使った世代の人では、ペセタの硬貨や紙幣を記念にとっておくという人も多いようです。
当初、両替の期限は2020年の12月31日とされていましたが、今年の6月末までに延長されました。
5月の時点で、15億8500万ユーロ相当のペセタが両替されないままで保有されており、今年の初めの両替額は週に30万ユーロ、6月21日から25日の間だけで200万ユーロを超えたそうです。
他のヨーロッパの国に比べてスペインは現金を家に置いておく「タンス預金」をする人が多いと言われています。タンス預金されていたペセタは無事にユーロに両替されたのか、忘れられてしまっているのか、少し気になります。
両替できなかったペセタは記念としてとっておくか、一部の古いものや数が少ないものはコレクターの間で取引されるものもあるそうです。
手元にペセタがある人は記念にとっておきますか?