スペイン国王フェリペ6世とレティシア王妃の間に生まれたレオノール王女(14)とソフィア王女(12)。まだティーンエイジャーの美しいプリンセス姉妹は、見た人を魅了する愛嬌や、母譲りのプチプラを着こなすファッションコーデなどで何かと注目の的。長子のレオノール王女は現在スペイン王位継承順位の第1位で、のちに現国王夫妻の間に男子が生まれない限りは、彼女が未来のスペイン女王となることが決まっています。そのレオノール王女、非常に語学が堪能なことで知られています。英語、フランス語、アラビア語を話せるほか、中国語も学び、さらにスペイン国内の多言語であるカタルーニャ語、バスク語、ガリシア語にも通じており、特にカタルーニャ語は非常に流暢に話すことができます。まだ日本でも中学生くらいの年齢ながら、大人顔負けの演説術を身につけており、昨年2018年10月、齢13歳にしてスペイン1978年憲法の発案40周年セレモニーで初登壇。その落ち着きのある佇まいと素養の深さは、視聴者を驚かし、すでに未来の女王としての威厳と才気を備えているといわれています。
2019年10月18日には「アストゥリアス皇太子賞 Premios Princesa de Asturias」の授賞式に登壇し、ここでも見事な演説を披露。アストゥリアス皇太子賞は、社会科学、芸術、文学、学術・技術研究、社会貢献などの多様な分野で優れた成果を出した人々に授与される賞で、また王位継承者であるレオノール王女自身が「アストゥリアス公」 に叙せられています。
そして先週11月5日には、上の賞と同じく学術・技術研究、芸術、社会貢献などの多様な分野で成果を出したスペインの青少年たち(16歳から35歳)に毎年贈られる「ジローナ王女賞 Premios Fundación Princesa de Girona」の授賞式が開催され、ここにもレオノール王女が登壇しました。なんとここで王女はカスティーリャ語、カタルーニャ語、英語、アラビア語での多言語スピーチを披露。隣に立って聞いていた国王も、観客席から聞いていた王妃も、とても関心・満足した様子で聞き入っていました。特にカタルーニャ語については全く問題なく、ほぼカスティーリャ語に近い感覚でスラスラと話しているのが印象的です。演説では受賞者たちに対して「あなた方はスペイン中の青少年の鑑です。カタルーニャから本ファウンデーションが促進しているものを、あなた方は代表していることから、大いにあなた方を賞賛いたします」と呼びかけました(ご存知の通り、ジローナはカタルーニャ州の町です)。
才媛として注目されるレオノール王女ですが、その美貌と知性は父・フェリペ6世と実力派ジャーナリストとして活躍していた母・レティシア王妃から譲り受けたものといわれています。カタルーニャ語、バスク語……多言語話者が共生して1つの国を形成しているスペインですが、これらの言語にも造詣が深く、すでに次期女王になる者としての才覚を見せ始めているレオノール王女の成長に、今後ますます期待が高まります。