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どのようにRAEの辞書から言葉は消えていくのか?

呼吸はしていないが、忘れられると死ぬ。誰もそれを埋葬しない。なぜなら誰もそれを覚えていないから。これは一体何のことを言っているのでしょうか?答えは、使われなくなったり、時代遅れになったりして、見捨てられた言葉。辞書に載ることもないものもあれば、辞書から消えていくものもあります。そういった言葉は痕跡だけが残っていて、たとえば、古びた紙にインクで書かれていたり、デジタル化されて記録され、広大なインターネットの中で埋もれていたりします。スペイン王立言語アカデミー(RAE)によると、言葉が消えるプロセスはとても珍しいため、あまり起こらないそうです。実際、辞書の最新の改訂で消えたのは2つで、どの言葉が消えたのかはわかりませんし、それを記録した公式のリストもありません。

 

 

そういった状況に突き動かされ、コミュニケーション不足への興味も手伝って、アーティストのMarta PCampos氏は死語の領域の発掘を開始。言葉を掘り出すにあたり彼女が使ったのは、1914年版の辞書と2014年版のものを比較するという単純ながら有効な手法でした。こうして、この100年間で2,793語もの言葉が消えたことがわかったのです。たとえば、「cocadriz」(メスのワニ)、「camasquince」(metomentodoと同義、何にでも首を突っ込みたがる人)、「cuñadez」(姻戚関係)など。他にも、「libredumbre」や「lugarejo」といった接尾辞のついた言葉のケースも2つあります。これらの言葉は『Diccionario cementerio del español』(スペイン語の墓場の辞典)という一冊の本にまとめられています。そして、「1914-2014」という展示がマドリードのInstituto Cervantesで6月4日から行われています。

 

 

このプロジェクトはこういった言葉を思い出し、もう一度命を与えられないかを考えることを目的にしています。でも、疑問が浮かびませんか?どのように言葉が辞書から消えていくのか?なぜそうするのか?誰が決めるのか?このプロセスは言葉を辞書に掲載するプロセスによく似ています。まず、対象となる言葉を見つけ、マークし、その言葉の書類を作成します。ときには、1つしか登録がないものがあります。つまり、その言葉の用法を証明するものが1つしかないということです。この場合は「hápax」(用例が1つしかない言葉)と呼ばれ、辞書から外されることが多くなります。用例が正しいという確証もないためです。

 

 

2つしか登録がない場合も用例が足りないとみなされますが、この場合は、古典で使われているかどうか、という救済策があります。もし、その言葉が古典(たとえば、セルバンテス)で使われていたら辞書に残されます。もし使われていなかったら墓場行き。4つ登録があればそのまま残されます。基準は数字だけではありませんが、原則的には使用頻度で決まり、古典の許可が必要となります。

 

 

「言葉を(辞書から)外すことには恐怖が伴います。人々は言葉を探すのが好きだからです。さらに、辞書はそこに説明されている語彙で古典を読めることで評価される部分もあるからです。」と学者で辞書のディレクターのPaz Battaner氏は語ります。「すべては我々が手にしている書類にかかっています。」彼女が関わった2回の改訂では死語は12語足らずだったといいます。「それらの言葉はあまり使われなくなったもので、価値はありません。」よくあるのは、「leción」から「lección」のような正書法の変更だそうです。

 

 

蘇る言葉、つまり一度辞書から消えてから戻る言葉はあり得るのでしょうか。「あり得る」とBattaner氏。確かにこのようなイレギュラーなケースはあり得ますが、一般的ではありません。「スペイン語のすべての語彙を掲載しておくことは不可能です。なぜなら、毎日言葉は作り出されているからです。」登録されるものは文字として書かれたもの。それを持って決定が行われるのです。

 

 

要約するとあっという間ですが、実際のプロセスはRAEの決まりに沿って行われるので時間がかかります。対象のケースは学者によって検討され、報告書が作成され、アメリカのアカデミーに送られ、意見を伝えます。その後、再びRAEで検討されます。この海を超えた往復の手続きを行わないと最終決定は出ません。そして、常に注意を払って行われます。辞書の向こうには何もなく、ただ忘却という場があるだけだからです。

 

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