毎年、空路で旅行する人の数は増加する一方。それとともにチェックインされる荷物も増え、紛失や遅延、損傷などの問題も起きています。SITAの2018年の報告書によると、世界中で合計42億7000万個の荷物が扱われ、そのうち2480万個に不適切な扱いがありました。その内訳は、5%の120万個が紛失、18%が損傷または盗難。幸いにも残りの77%は到着が遅れたものの、無事に持ち主の手に戻っています。
IATA決議753によって航空会社は一貫した荷物の追跡を義務付けられており、チェックイン、積込み、積替え、到着までの過程をさまざまな技術を用いて管理・追跡しています。それでもミスは起こってしまうもので、ミスの46%は積替えで起こっています。他にも、到着時のミス、取り違えなど、いろいろなミスが発生しています。
荷物のトラブルに合わないためのアドバイス
自分の荷物を守り、紛失等のトラブルに合わないようにするため、またトラブルに合っても荷物を速やかに回収するために、以下のことをおすすめします。
1. 自分の荷物をラベルやタグなどで正しく識別できるようにする
荷物の外側にラベルやタグなどをつけて、自分のものだとわかるようにしておきましょう。また、ラベルやタグが読めなくなった場合のために、荷物の中に識別できるものを入れておきましょう。旅程表や宿泊先の情報があれば十分です。
2. 荷物の外側の写真を撮っておく
荷物の外側の写真と、中に入っているものの写真も撮っておきましょう。紛失物の補償を求めるときに役立ちます。
3. 時間の余裕を持ってチェックインを
時間ギリギリにチェックインすると、荷物が積込に間に合わず、積み残しされる危険性が高くなるので、余裕をもって行きましょう。
4. 荷物のクレームタグを確認する
チェックインの際に受け取ったタグの目的地、便名などに間違いないか確認し、失くさないように保管します。前回の旅行で使った航空会社のラベルが荷物に残っているときは忘れず外しておきましょう。
5. 丈夫なスーツケースを選ぶ
質のよいスーツケースを選び、壊れていたり問題がある場合は買い替えましょう。スーツケースが壊れていると目的地に到着しない可能性があります。積み残しなどで雨ざらしにされたときの場合のために、荷物の中身が濡れないように対策をしておきましょう。
6. 荷物に「ビジネスクラス」とわかるラベルなどをつけない
つけていると、高価なものが入っていると思われ、盗難に合いやすくなります。
7. 荷物のターンテーブルに早めに行く
荷物受け取りのターンテーブルに早めに行くことで、取り違えや盗難を防げます。
8. 荷物にわかりやすい目印をつけておく
シールやバンダナなどをつけておきましょう。似たようなスーツケースがたくさんあるので、目印があれば素早くターンテーブルで自分の荷物を見つけられます。
9. 預け入れ荷物に貴重品を入れない
当たり前ですが、貴重品は常に自分の近くで管理しましょう。それ以外も紛失したくないものは手元で管理しましょう。
トラブルには合いたくないですが、万が一紛失等に合った場合は、速やかに利用している航空会社のカスタマーサービスや職員を探して紛失の手続きをします。そんなときに備えて、最低一日分の下着や常備薬、洗面用具などは機内持ち込みにしておくと安心です。できるだけの準備をしたら、あとは旅を楽しみましょう!