日本ではお世話になった人や会社の取引先などに年末にお歳暮を贈る習慣がありますよね。毎年デパートにはお歳暮コーナーが設けられて、お歳暮を贈る人が品物を選ぶ姿が見られます。スペインにもクリスマスの頃に会社から従業員にクリスマスギフト(cesta de Navidadまたはlote de Navidad)を贈る習慣があります。お世話になった人に個人的に贈る場合もあります。
このギフトはバスケットや木箱にお酒や生ハム、お菓子などを詰め合わせるのが定番ですが、予算によってさまざまです。たとえば、ワインやフルーツリキュール、生ハムやサルチチョン(サラミ)、チョリソ(ソーセージ)、チーズ、お菓子はポルボロンやトゥロンが欠かせません。
クリスマスギフトを扱う企業間の競争はなかなか激しく、流行に敏感でないと生き残れないようです。たとえば、ベジタリアンやビーガンの人が増えていることに対応して、ベジタリアンやビーガン向けのギフトが登場しています。ベジタリアン向けのものは、生ハムやサルチチョンなどを抜いて、代わりに、たとえば、ジャムやシロップ漬けのフルーツ、ドライフルーツなどを入れたものがあります。ビーガン向けのものは動物由来のものを一切入れられないのでなかなか難しいようですが、お酒だけ詰め合わせや、ドライフルーツ、ジャム、純チョコレートのトゥロンやオリーブオイル、お酢などを詰め合わせたギフトがあります。また、野菜のパテやオートミールのクッキーといったビーガン向けの製品のみを詰め合わせたギフト、環境に配慮した製品の詰め合わせもあるそうです。
お酒を飲まない人向けにはお酒をジュースやノンアルコールの飲料に置き換えたギフト、子供向けにはおもちゃやジュース、クッキーやチョコレート飲料などを詰め合わせたものが用意されています。さらに、グルテンアレルギーの人向けに定番の品物でグルテンを含まないものを詰め合わせたギフトも登場しています。さまざまなニーズに合わせたギフトがあるのでみんなが安心して楽しめそうです。
最近はクリスマスギフトを贈る会社は減ってきているようですが、生ハムやおいしいワインをもらえたら働くモチベーションも上がりそうですね。