スペインに行ったことのある人なら一度は”Mahou”(マオウ)のビールを飲んだことがあるのではないでしょうか?
日本でもビール好きな人なら飲んだことがあるかもしれません。
この”Mahou”という名前は、カシミロ・マオウ(Casimiro Mahou)氏の名字から来ています。
19世紀、カシミロ・マオウはマドリードに来て事業を始めます。ビールとは違う事業でしたが、かなりの成功を収めたようです。その後、その事業をやめ、アマニエル通り(Calle Amaniel)に建物を購入して別の事業を始めますが、彼が本当にやりたかったのはビール作りでした。そして、その夢を息子たちに託して1875年に亡くなります。
彼の死後、4人の息子たちが1890年に最初の工場”Hijos de Casimiro Mahou”をアマニエル通りで創業します。当時は、ビールや生ビールを飲みながら芝居を見られる娯楽の場だったようです。
事業は順調に成長し、1957年にMahou S.A.に名前を変え、60年代にはマドリードの需要に応えるために別の場所に設備を移し、元々のアマニエル通りの工場は物流倉庫の役割を果たすようになります。(現在ではこの場所には、Museo ABCがあります。)木の樽から金属の樽が使われるようになったのもこの頃でした。
そして、さらなる成長を求めて1993年に工場をグアダラハラのアロベラに移し、ヨーロッパでも有数のビール工場となっています。
また、Mahouは1909年には最初の陸上競技の振興のためのクラブとの関係を通じて、スポーツとの関係も深めていきます。現在ではサッカーの「リーガ・エスパニョーラ」のオフィシャルビールであり、レアル・マドリードのオフィシャルスポンサーでもあります。
Mahouでは、消費者が好みに合わせてビールを選べるように様々なビールを提供しています。
“Cinco estrellas”、”Mahou Clásica”などの名前を聞いた人もいると思います。Mahouのホームページにはそれぞれのビールの味の詳しい説明を見ることができます。
スペインのビール”Mahou”、ぜひ一度飲んでみてください!