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スペインのバルの数が減っているのはなぜ!?

スペインと言えばバル、バルと言えばスペイン。人口あたりのバルの数は世界で最も多く、バルはスペイン人のDNAに刻まれているのではないかというくらい大切な存在です。現在190人あたり1軒、1000人あたり4軒のバルがありますが、最近、その数は年間約2000軒も減りつつあるそうです。いったい何が起きているのでしょうか?

 

1つ目に、地方の過疎化と高齢化があります。スペインでも日本同様に高齢化が進んでおり、地方では若者が仕事や学業のために都会に出てしまうために過疎化も進んでいます。地方に住む人が減り、残った人の高齢化が進むと、バルに行く人や行く回数が減るため、バルの経営が難しくなっています。現にカスティーリャ・イ・レオン、カスティーリャ・ラ・マンチャ、ラ・リオハ、カセレス、テルエルなどの地方の個人経営の小規模なバルの閉店が目立ちます。今まではどんなに小さい村でもバルと教会は必ずあると言われていましたが、今後はそうでなくなるかもしれません。

 

2つ目に、スペイン人の消費傾向が変わってきていることがあります。以前は夜に飲む人が多かったのが、現在では昼間に飲む人の方が多くなってきています。一方で、外食産業のモデルが変化しつつあり、チェーン店のように組織化されたモデルが多く取り入れられるようになっています。新しいモデルの店舗では、昼食、夕食、軽食、ブランチ、アルコールなどが提供され、いつでも食べて飲めるようになっているため誰にでも利用しやすく、消費者もこういった店舗を好むようになっているようです。

 

結果として、伝統的な個人経営のバルは減り、特にマドリードやバルセロナなどの大都会ではチェーンのカフェテリアやレストラン的なバルが増える傾向にあるようです。そして伝統的なバルが閉店した場所にチェーン店やホテルが開業することが多くなっています。

 

チェーン店はどこでも同じ品質のメニューが提供されて安心で入りやすいですが、伝統的なバルが姿を消していくのは寂しい気がしますね。スペインに行く機会があれば、お気に入りのバルを見つけて通ってみるのも楽しいと思います。顔を覚えてもらうと話しやすくなりますよ。

 

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