2018年9月28日 ABC Web記事より
長い夏休みが終わり再び友達と再会した喜びもつかの間、新学期が始まって1か月ほど経った今(スペインの場合)残念ながら、いじめの問題が持ち上がる時期でもある。しかも、学校で過ごす時間が長いだけに、大変問題なのである。スペインのポジティブシンキング第一人者で「La medicina emocional」やベストセラー「efecto tarta」の著者兼メンタルセラピストのMarisa Navarro さんは、いじめを受ける子供の精神的負担はもちろん、その親たちも子供を助けてあげられない無力感に襲われるのだという。
Marisaさんによると、いじめにおける最も重要なポイントは、それを家族や周りの者が早期に発見し、即座に食い止めることであると言及している。それは子供のふるまいを観察していれば分かる。「子供が学校から不機嫌な顔や不安顔で家に戻ってくる時に、何らかの心の機微や違和感を感じることが大事なのである」と。最後に、ここに6つのヒントがある。彼女が推奨している親へのいじめ対処法だ。
1. 落ち着くこと(Mantener la calma)・・・子供がいじめにあっているかもしれないという怒りから親はつい感情的になりやすいが、原因を確かめずに喚くことは避けよう。
2. 罪悪感を感じないこと(No echarse la culpa)・・・自分の育て方が悪かった、あるいはもっとこうしてあげればよかったなど深く考えすぎないこと。逆に子供を責めるのも良くない。
3. とにかく会話すること(Comunicación)・・・以心伝心ではなく、何事も親子できちんと言葉で伝えあうこと。
4. 子供の価値を認めること(Dale la importancia que merece)・・・子供に構い過ぎるのはダメだが、時間が解決するとは思わない方がいい。
5. 違う世界を見せること(Provoca que conozca otros ambientes)・・・学校の他にも違う世界があることを教えることで、子供の価値観も変わっていく。
6. 自己防衛の術を身につけさせること(Enséñale a defenderse)・・・暴力や暴言以外で自分を守る方法を学ぶと、自信がつく。
スペインの学校では
スペインの学校の先生もひと昔前と違い、いじめの意識を高め、専門家を呼んでそれ専門の対策のレクチャーを受けるなどの積極的な姿勢が感じられます。スペインでは、親が子どもを守る姿勢が強いので、何かあればすぐに学校で教師に相談したり、子供の些細な表情や行動の違いに気付くことで大きな問題へ発展することは少ないです。スペイン語でいじめは「acoso escolar」と言います。