前置詞のaはいろいろな用法がありますが、その中でも特によく使うのが目的語の前につける用法でしょう。
なんとなく目的語の前につければいい、と理解している人もいるかもしれませんが、どんな場合につけるのか、どういう場合はつけないのかを理解しておけば迷うことが少なくてすみますね。
直接目的語と間接目的語の違いと合わせて見ていきましょう。
・直接目的語
日本語の「~を」にあたる働きをするのが直接目的語です。
直接目的語が「特定の人」の場合、前置詞のaをつけます。
動物でも特定の動物である場合はaをつけます。(たとえば、ペットの犬などの場合)
不特定の人を表す代名詞(alguien, alguno, nadie, ninguno, todos, unoなど)が直接目的語のときもaをつけます。
疑問詞のquién(誰)が直接目的語のときもaをつけます。
Leo un libro.(目的語が物なのでaはつけない)
私は本を読む
Elena tiene un perro.(目的語が不特定の動物なのでaはつけない)
エレナは犬を飼っている
Vi a Pedro.(目的語が特定の人なのでaをつける)
私はペドロに会った(ペドロを見た)
Tengo que pasear al perro.(目的語が特定の動物(自分の飼っている犬)なのでaをつける)
私は犬を散歩させないといけない
Busco un abogado.(目的語が不特定の人なのでaはつけない)
私は弁護士を探している(漠然と探している)
No conozco a nadie.(目的語が不特定の人を示す代名詞なのでaをつける)
私は誰も知らない
¿A quién buscas?(目的語が人を表す疑問詞quiénなのでaをつける)
君は誰を探してるの?
・間接目的語
日本語の「~に、~へ」にあたるのが間接目的語です。
間接目的語にはすべて前置詞のaをつけます。
Escribo una carta a Laura.
私はラウラに手紙を書く
Le regalé una bici a mi hermana.
私は妹に自転車をプレゼントした
Juan enseña español a los extranjeros.
フアンは外国人にスペイン語を教えている
いかがでしたか?
どんな場合に目的語にaをつけるかが整理できたでしょうか?
他にも細かい用法があるので、興味がある方はRAEのページや文法書などで確認してみてください。