スペイン語を聞いていると、わからない単語がいろいろ出てきますよね。
全く聞いたことのない単語や、聞いたことはあるけど意味がわからない単語もあります。
そして、わかった!と思ったのに実は違う単語だったりすること、ありませんか?
わかった!と思ったのに実は違う単語だったという場合、発音が同じなのに綴りと意味が違う単語かもしれません。
発音が同じで綴りと意味が違う単語のことをpalabras homófonas(同音異義語)と言います。
たとえば、次のようなものがあります。
・tubo (チューブ)/ tuvo(動詞tenerの直説法点過去三人称単数)
・valla (フェンス、柵)/ vaya(動詞irの接続法現在一人称・三人称単数)
・gira(旅行、ツアー) / jira(布切れ、軽食)
・ha(動詞haberの直説法現在三人称単数) / a(前置詞:~へ、~に)
このように、同じように発音される文字のパターンを理解しておくと、「同じ発音だけど、これかもしれないし、あれかもしれない」と考えることができます。
書くときにも自分が話すときにも役立つと思います。
では、発音が同じ文字のパターンを見てみましょう。
- b と v
英語では b と v の発音は違いますが、スペイン語では同じ発音です。
何となく違う発音だと思っていた人もいるのでは?同じように発音して大丈夫です。
例)
baca(ルーフキャリア) / vaca(牛、雌牛)
basar(動詞:~を根拠とする) / vasar(動詞:食器棚)
bello(美しい)/ vello(うぶ毛)
botar(弾む、跳ねる) / votar(投票する)
hierba(草、ハーブ)/ hierva(動詞hervirの接続法現在一人称・三人称単数)
bienes(資産、財産)/ vienes(動詞venirの直説法現在二人称単数)
- g と j
gは母音のeまたは iの前に来るとき、jと同じ発音になります。
例)
gira(ツアー、旅行)/ jira(布切れ、軽食)
gragea(薬、糖衣錠) / grajea(動詞grajear「歌う、唸る」の直説法現在三人称単数)
ingerir(消化する) / injerir(移植する、導入する)
- ll と y
llとy (母音の前に来る場合)も同じ発音になります。
例)
bollo(菓子パン)/ boyo(動詞boyar「浮かぶ」の直説法現在一人称単数)
callado(静かな、黙っている)/ cayado(杖)
pollo(ニワトリ、鶏肉) / poyo(壁と一体化したベンチ)
rolllo(巻いたもの、筒状に巻かれたもの) / royo(金色の)
- h
hはスペイン語では発音されないため、たくさん同音異義語があります。
例)
hay(動詞haber「ある、いる」の直説法現在三人称単数) / ay(間投詞「痛い!、熱い!」)
habitar(住む) / abitar(結ぶ、縛る)
hola(挨拶の言葉「やあ、こんにちは」) / ola(波)
hasta(~まで)/ asta(角、棒)
- c と s
スペインの一部の地域やラテンアメリカの国では、c(母音 e または i の前に来る場合)と s の発音は同じになります。cとs の発音の区別がされている場合でも、聞き取れずに同じ音に聞こえてしまう場合もあるので注意しましょう!
例)
ciento(100 )/ siento(動詞sentir「感じる」の直説法現在一人称単数)
cima(頂上、山頂)/ sima(深い裂け目、深淵)
concejo(市役所、役場、議会)/ consejo(助言、アドバイス)
cocer(料理する)/ coser(縫う)
- s と z
cとsと同様に、スペインの一部の地域やラテンアメリカでは sとcとz の発音の区別がありません。このため、sとzも同じ発音になります。
例)
abrasar(焼く、燃やす) / abrazar(抱きしめる)
casa(家) / caza(狩猟、狩り)
sueco(スウェーデンの) / zueco(木靴)
has(動詞haberの直説法現在二人称単数) / haz(動詞hacer「~する」のtúに対する命令形)
この他にも発音と綴りが同じで意味が違う場合もあります。
これは palabras homógrafas(同形異義語)といいます。
例)
ama(名詞:所有者、主人)/ ama(動詞 amar の活用形)
calle(名詞:通り、道)/ calle(動詞 callar の活用形)
dije(名詞:首飾り)/ dije(動詞 decir の活用形)
いかがでしたか?
まずは、違う文字が同じ発音を持つ場合があるということを覚えておくといいですね。
そして、同音異義語や同形異義語に出会ったときにぼちぼち覚えていきましょう。